更新日: 2023.05.19 家計の見直し

節約で食品ロス削減に貢献!家庭で今すぐできる食費の見直し方法3選

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

節約で食品ロス削減に貢献!家庭で今すぐできる食費の見直し方法3選
「食品ロス」とは、国民に供給された食料のうち、本来食べられるにもかかわらず、廃棄されている食品のことを指します。
 
近年、食品の廃棄処理による環境への悪影響が問題視されるようになり、食品ロス削減への取り組みに対する注目度が高まっています。
 
食品ロスには、家庭で発生する「家庭系食品ロス」だけでなく、売れ残りや外食先での食べ残しといった「事業系食品ロス」も含まれるため、削減のためには、家庭でできることは少ないと思われるかもしれません。
 
しかし、家庭でできる食品ロス削減対策は、家計を助ける「節約」につながることもあるのです。
 
そこで、本記事では、日本における食品ロスの現状や、食品ロス削減に貢献しながら節約もかなう、食費の見直し方法についてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

1人当たり年間約41kg! 日本の食品ロスの現状とは?

農林水産省発表の「食品ロス及びリサイクルをめぐる情勢」によると、日本の食品ロス量は、令和2年度時点で年間約522万トン。
 
国民1人当たりに換算すると1日約113g、年間約41kgとなり、年間の1人当たりの米の消費量約53kgに近い数値であることが、明らかになっています。
 
日本の年間食品ロス量は、平成27年度の646万トンをピークに、調査結果が公表されている直近5年間は、減少傾向にあります。
 
図表1
 

 
※環境省報道資料「我が国の食品ロスの発生量の推計値(令和2年度)の公表について」をもとに筆者作成
 
食品ロスのうち、家庭系食品ロス量は、もっとも多かった平成24年度の312万トンから、多少の増減がありながらもゆるやかに減少しています。
 
そして、令和2年度には、ピーク時から65万トン減の247万トンまで減少しました。
 
この間、政府は「第四次循環型社会形成推進基本計画(平成30年6月19日閣議決定)」や、食品リサイクル法に基づく「食品循環資源の再生利用等の促進に関する基本方針(令和元年7月12日公表)」により、食品ロス量を2030年度までに2000年度比で半減するという目標を制定。
 
国を挙げての食品ロス削減への取り組みが、より一層、強化されています。
 

節約効果で家計も大助かり! 今すぐできる食品ロス削減方法3選

食品ロス削減目標をクリアするためには、私たち一人ひとりの、家庭での食品廃棄に対する意識も重要になります。
 
ここでは、今すぐ実践できる食品ロス削減方法の中でも、節約につながり、お得感も得られる三つの方法をご紹介します。
 

買い物前の食材在庫チェック

家庭での食品ロスを減らす、もっとも基本的な方法は、使い切れない食材を買わないこと。
 

●冷蔵庫や食品庫をチェックしてから買い物に出掛ける
●必要な分のみ購入する
●ストックしすぎない
●「安売り」「まとめ売り」は、使い切れるかどうかを十分に検討してから購入する

 
廃棄を出さないですむ量の食材を購入することは、おのずと節約にもつながります。食品の在庫を書き出すことが面倒な場合は、スマートフォンで冷蔵庫内や食品庫内の写真を撮ってから、買い物に出掛けることをおすすめします。
 
さらに、お店で購入する際は、賞味期限の近いものを選ぶ「てまえどり」を心がけることで、事業系食品ロスとなる、お店での廃棄削減にも貢献できます。
 

工夫を凝らした食材の使い切り

購入した食材を、捨てずに最後まで使い切る食品ロス対策も、節約につながります。
 

●下処理をしてから、冷凍保存する
●まとめて作り置きをする
●野菜の茎や芯などを、アレンジレシピで一品に仕上げる

 
食材の隅々まで使うことで、食卓に並ぶおかずの種類が増え、その分、買い足す量も減らせるでしょう。
 
また、腐らせたり、賞味期限切れまで放置したりすることを防ぐため、それぞれの食材に最適な方法で保存し、すべての食材に目が届くように、冷蔵庫や食品庫内の配置を工夫することも、節約と食品ロス削減の両方に効果的です。
 

食べ残しの持ち帰り

外食時に食べ残しをしないことも、お店での食品ロス削減と外食費の節約につながります。
 
ただ、食べられる量を考慮して注文したつもりでも、食べ残しが出てしまうこともあるでしょう。その場合は、持参したフードパックに詰めて持ち帰られるならば、廃棄を回避しつつ、その日の夜や次の日のおかずに回せて、食材費の節約になります。
 
近年では、持ち帰りに協力的なお店も増えていますので、食べきれないことが多い人は、先にお店に確認をとっておくとよいでしょう。
 

今すぐできる節約術で食品ロス削減に貢献しよう

「食材を買いすぎない」「最後まで使い切る」「食べ残しをしない」
 
家計の節約につながるこれらの行動は、深刻な社会問題となっている食品ロスの削減につながる可能性を秘めています。
 
ご紹介した三つの方法を参考に、さっそく、ご自宅の食材や日々の買い物を見直してみてはいかがでしょうか。
 

出典

農林水産省 食品ロスとは 「食品ロス及びリサイクルをめぐる情勢」 1食品ロスの現状 日本の食品ロスの状況(令和2年度)

環境省 報道資料 我が国の食品ロスの発生量の推計値(令和2年度)の公表について

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集