更新日: 2024.10.10 家計の見直し
エアコンの温度を1℃上げると1ヶ月「651円」省エネに!? 快適に過ごす工夫も紹介
エアコンの設定温度を1℃上げたとするとどのくらい省エネができるのでしょうか。本記事では、節約可能な具体的な金額や、室温28度でも快適に過ごす工夫などについて解説します。
執筆者:山根厚介(やまね こうすけ)
2級ファイナンシャルプランニング技能士
エアコンの設定温度を1℃上げると1ヶ月で651円省エネできる
環境省の資料によると、エアコンの設定温度を1℃上げると約13%(約70W)の消費電力の削減ができるそうです。1日10時間エアコンを使用すると700Whで、30日で21kWh(651円)です。
大したことがないと感じるかもしれませんが、エアコンを複数台使っている場合や現在の設定温度が低い場合は、設定温度の見直しにより大幅に省エネできる場合もあるでしょう。
エアコンの設定温度を上げる際の注意点
エアコンの設定温度を上げる際は注意も必要です。環境によって適切な温度は異なるからです。
例えば、西日が差し込む部屋であれば、午後は設定温度を下げなければ快適に過ごせないかもしれません。また、部屋の中にパソコンやプリンターなど熱を発生させる機器がたくさんある場合も、温度を下げなければつらいでしょう。さらに、人によって体感温度も異なります。
そもそも、クールビズで誤解されがちなのですが、28℃は「室温の目安」であって「エアコンの設定温度」ではありません。エアコンは設定温度に近づくと運転を止めて室温を調整するため、設定温度を28℃にしても室温は28℃を超える場合があります。
エアコンの設定温度を上げたために、かえって体調を崩しては元も子もありません。快適に過ごせる範囲内で設定温度を上げることが大切です。
エアコンの設定温度以外で快適にする工夫
エアコンの設定温度を下げずに快適に過ごすための工夫をいくつか紹介します。
風向きを調節する
エアコンの風向きは、どのように設定していますか? 冷たい空気は暖かい空気よりも重いため、エアコンは水平または上向きで風が出るようにしたほうがよいでしょう。
ただし、エアコンの機能によっては、風向きを自動にしておけば最適な角度で風が出るようになっています。風向き設定が必要な場合は、水平または上向きにしておくとよいでしょう。
サーキュレーターを利用する
1つの部屋でも、場所によって温度差が生じることがあります。エアコンの吹き出し口の近くは寒く感じやすく、吹き出し口の遠くや日差しが入る窓際は暑く感じやすいでしょう。こうした温度のムラを解消するためには、サーキュレーターが有効です。
先ほども説明したように、冷たい空気は重く下にたまりがちであるため、サーキュレーターをエアコンに背を向ける方向で設置すれば、下にたまった冷気が拡散されます。
まとめ
エアコンの設定温度を1℃上げると、1ヶ月で651円節約できます。現在の設定温度が低い場合やエアコンを複数台使っている場合は、より大きな効果が期待できます。
ただし、エアコンの設定温度を上げすぎて体調を崩してしまっては本末転倒です。無理のない範囲で温度を設定するとともに、風向きの調整やサーキュレーターの利用などの工夫をして快適に過ごしましょう。
出典
環境省 「クールビズ28℃」の真実 多くの人が「○○の○○○○」と思っていた!?
執筆者:山根厚介
2級ファイナンシャルプランニング技能士