更新日: 2023.06.30 貯金

【子育て世帯】半年で「貯金の目標100万円」は無謀ですか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

【子育て世帯】半年で「貯金の目標100万円」は無謀ですか?
子育て世帯は、子どもの教育費がかかるため、なるべく短期間で、一定以上の貯蓄をすることが理想です。しかし、収入は急に増えるわけではないので、短期間で一定額の貯蓄は難しいと、考えている人が多いでしょう。
 
ただし、収入や支出を見直すことで、実際に高額の貯蓄を実現している人も存在します。本記事では、収入の増やし方や、支出の見直し方によって、半年で100万円を貯める方法を検証します。子育て世帯の人は、ぜひ、参考にしてください。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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貯金の目標を達成するために必要なこと

高額な貯金の目標を達成している人は、どのような方法で実現しているのでしょうか。
 
特殊な事情があるケースでは参考になりませんが、ほとんどの人ができる、貯金の目標を達成するための三つの方法を、以下に解説します。


・目標の設定を行う
・収入を増やす
・支出を抑える

適切な目標金額の設定

貯金には、例えば500円玉貯金のように、目標を明確にしないで始めるものと、目標を設定して、それに向かってお金を貯めるものの、2種類があります。
 
子育て世帯であれば、子どもの教育費を貯めるという目的がありますので、それに合わせた金額を目標に設定して、貯金をしましょう。目標を明確にすると、達成するために必要な金額も明確になるうえに、心理的にも、達成感を得るために、努力する気持ちが生まれます。
 
本記事では、目標を100万円として、貯金できるかどうかを検証しますが、目標金額は、自分の収入や支出を見直して、適切な金額に設定しましょう。
 
実現不可能な設定にすると、かえって、やる気をなくしてしまう原因にもなります。実現可能な範囲で、いつまでにいくらを貯めるという、具体的な数値目標を設定しましょう。
 

収入を増やす

一般的な会社員世帯ではもちろん、個人事業主でも、急に収入を増やすというのは難しいことです。収入を増やす方法としては、以下の方法が考えられます。


1. 転職してキャリアアップする
2. 今の勤務先で昇給・昇格する
3. 資格取得による手当を得る
4. 副業をする

短期間で収入を増やすためには、1〜3の方法では難しいので、半年で100万円を貯めるという目標であれば、4の副業が現実的です。
 
会社員の場合は、就業規則で副業を禁止していることがありますので、きちんと確認してから、副業を始めましょう。短期間でも、本業の休日にアルバイトをするとか、共働きをすることで、確実に収入を増やせます。
 

支出の中でも固定費を減らす

収入を増やすと同時に、支出を減らすと、貯蓄に回すお金を増やせます。特に、毎月支払いが発生する固定費を見直すと、効果が見込めます。固定費の見直しには、以下が考えられます。


・光熱費の見直し・節約:夜間料金が安くなる電気料金プランに替えるなど
・毎月料金を支払っているサービスの見直し:不要なサブスクリプションなどの解約
・ローンの金利の見直し:住宅ローンの借り換えなど

半年で100万円貯められるかどうかの考察

子育て世帯が半年で100万円を貯めるには、貯金を開始するタイミングも重要です。
 
そのためにも、子どもの年齢とその時期にかかる教育費を、しっかりと把握しておきましょう。そのうえで、毎月の貯金目標額を設定して、設定した期間で、目標を達成する努力をしましょう。
 
本項では、半年で100万円を貯めるという目標を設定した場合の、タイミングの決め方と具体的な貯蓄方法を、ご紹介します。
 

子育て世帯が100万円を貯めるタイミング

子育て世帯における100万円は、教育資金に置き換えると、どれくらいの価値があるのでしょうか。教育費用の相場を表1に示しましたので、参考にしてください。
 
【表1】

公立 私立
幼稚園 16万5126円 30万3909円
小学校 35万2566円 166万6949円
中学校 53万8799円 143万6353円
高等学校(全日制) 51万2971円 105万4444円

※文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」を基に筆者作成
 
公立と私立の、どちらを選ぶかによってタイミングは変わりますが、子ども一人の場合、公立ならば、小学校入学の半年前に貯金を始めておけば、100万円を中学校卒業までの教育資金に使うことができます。
 
その後は、高等学校の教育資金を、中学校までの教育資金よりも余裕を持って、貯金することができます。
 

半年で100万円を貯める具体的方法

半年で100万円を貯めるためには、単純計算で、1ヶ月当たり約16万7000円(100万円÷12ヶ月)の貯金が必要です。この16万7000円を、収入の増加と支出の軽減によって、貯金していくことになります。
 
ただ、子育て世帯であれば、児童手当(※所得制限あり)が支給されます。子ども一人に対して、毎月1万円(3歳未満は1万5000円)が中学校卒業まで支給されますので(2023年6月時点)、1万円は確実に貯めることが可能です。
 

◆収入(副業で増やす)

・土日だけのアルバイトをする:時給1000円×8時間×8日=月6万4000円
・共働きをする(月20日のパート):時給1000円×4時間×20日=月8万円

 

◆支出(固定費の見直し)

・スマートフォンを格安プランに変更
・光熱費の見直し:電気料金プランの見直し、電気とガスのセット割など
・各種保険の見直し:不要な保険の解約、契約の見直し
・各種ローンの借り換え
・無駄遣いをしない

 
収入が上記の目標を達成できれば、児童手当を含めると、毎月15万4000円になりますので、残りの1万3000円を、支出から捻出できれば、半年で100万円を貯めることができます。
 
もちろん、各世帯の事情によっては、上記の収入は難しいという可能性はあります。しかし、長期間は体力的に難しくても、半年だけだと考えれば、不可能ではありません。各世帯の事情に合わせて、半年で100万円の貯金が可能かどうかを、検討してみましょう。
 

半年で100万円を貯めることは難しいが不可能ではない

半年で100万円貯めると聞くと、とてもできそうにはないというイメージを持つ人が多いかもしれません。しかし、短期間だからこそ、ある程度の無理が利くとも考えられます。
 
もちろん、簡単なことではありませんが、何もしなければ、貯金はできません。まずは、収入をどれだけ増やせるか、支出をどれだけ抑えられるかを、検討するところから始めてみましょう。
 

出典

文部科学省 令和3年度子供の学習費調査の結果について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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