更新日: 2023.07.13 貯金

新卒23歳で毎月2万円貯金していますが、20代の「平均貯金額」はいくらですか?

執筆者 : 柘植輝

新卒23歳で毎月2万円貯金していますが、20代の「平均貯金額」はいくらですか?
新卒1年目の23歳からコツコツ貯金をしていた場合、気になるのがほかの人の貯金額です。特に同世代に当たる20代は、どれくらい貯金ができているのか、気になるところでしょう。そこで、20代の平均貯金額について解説していきます。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

20代単身世帯の平均貯金額は87万円

知るぽるとの「家計の金融行動に関する世論調査」によれば、20代単身世帯の平均預貯金額(金融資産を保有していない世帯を含む)は87万円となっているようです。23歳から29歳までの7年間で87万円ためようと思えば、毎月1万円程度の貯金で達成できます。
 
現在新卒の23歳で、毎月2万円貯金ができているのであれば、20代が終わるころには倍近い金額の貯金をできることになります。
 
ただし、金融資産を保有している20代に限ってみると平均的な預貯金額は152万円と大きく引き上げられます。とはいえ、毎月2万円の貯金を継続すれば、20代が終わるころにはそれを上回る金額の預貯金を形成できます。そう考えると、新卒のうちから毎月2万円の貯金ができていれば、平均的に見てよいペースで貯金ができているといえるでしょう。
 

20代から貯金と並行して資産形成を行っている人もいる

20代のうちから預貯金以外の資産を築いている人もいます。金融資産を保有していない世帯を含む、20代単身世帯の平均的な金融資産の保有額は、176万円となっています。金融資産とは、貯金以外にも株や債券、投資信託などを含みます。
 
そして、預貯金以外の平均的な金融資産の保有額は89万円となります。この点を鑑みると、一般的な世帯に準じた平均額を20代のうちに保有するには、貯金とは別に毎月1万円少々、資産形成も必要でしょう。
 
参考までに、預貯金以外の主な金融資産の保有額としては、株式が19万円、財形貯蓄が16万円、投資信託が15万円となっています。
 
20代の金融資産保有世帯に限ると、金融資産の保有額の平均はなんと307万円です。預貯金を除いた金融資産の保有額は155万円となっています。参考までに、預貯金以外の主な金融資産の保有額としては、株式が33万円、財形貯蓄が29万円、投資信託が27万円となっています。
 
金融資産の保有世帯に準じた平均額の金融資産を20代のうちに保有するには、毎月の貯金以外で2万円近い金額の金融資産を保有していく必要があります。月2万円の貯金と合わせれば、毎月4万円近くを、資産形成に回していく計算になります。
 
20代でこれだけの資産を形成するには、計画的に資産形成をしていく必要がありそうです。
 

今後も貯金や資産を増やしていくには?

23歳の新卒時点で毎月2万円の貯金ができるほど意識が高い状態であれば、今後も給与額に応じた貯金を継続することで、自然と預貯金の額も増やしていくことができるでしょう。ただ、もっと預貯金や資産を増やしていきたいと考えるのであれば、一度支出を見直してみるのもよいでしょう。
 
例えば、総務省の「家計調査 家計収支編」によれば、34歳以下の1ヶ月当たりの消費支出額の平均はおよそ16万円となっています。そして各項目別に見ると、例えば食費は1ヶ月でおよそ3万4000円です。
 
仮に、食費に月4万円近く支出していれば、少し節約を頑張ってみて、この平均額に近づけてみましょう。それによって浮いた部分を貯金や投資などに回すことで、資産形成を加速させることができます。
 

まとめ

新卒23歳で毎月2万円も貯金できているのであれば、平均的に見てよいペースで貯金ができているといえるでしょう。
 
しかし、貯金や資産形成は、無理のない範囲で長期間コツコツ行うことが基本です。今後も継続して収入に見合う額で貯金や資産形成を行っていけるよう、家計の収支を見直しながら無理のない範囲で継続していってください。そうすることで、30歳、40歳と年齢を重ねていっても、年齢に応じた平均的な貯金や資産を保有することができるでしょう。
 

出典

知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)
e-Stat 家計調査 家計収支編 単身世帯 2022年
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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