更新日: 2024.10.10 貯金
【理想と現実】手取りの何割「貯蓄」に回すのが理想的?確実に実践するには
効率よく貯金をするには、現状を把握して家計を見直し、具体的な資産計画を立てることが大切です。
そこで今回は、効率よく貯金するための方法をご紹介します。実際に、手取り額から、どれほどの金額を、貯蓄に回すのが理想的なのかをみてみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
【理想】2022年の平均貯蓄率は36.0%
総務省統計局の家計調査によると、二人以上の世帯のうち、勤労者世帯の2022年の平均貯蓄率(黒字率)は、36.0%であることが分かりました。
なお「黒字率」とは、最も広い概念での貯蓄率とされています。黒字とは、実収入から生活するうえでの支出(消費支出)と、税金や社会保険料などの支出(非消費支出)を差し引いた額です。
黒字の内訳で、最も多いのは「預貯金純増」、次いで「土地家屋借金純減」「保険純増」と続きます。
家庭の経済状況によっても貯蓄額は異なりますが、平均として、毎月の収入から3~4割程度を、貯蓄に回している家庭が多いことが分かります。ちなみに、2010年の家計調査では、黒字率が27.3%でした。
実際に、生命保険文化センターの調査では、老後の生活に不安を感じている人の割合は、82.2%とのデータが出ています。将来へのお金の不安から、貯金への意識が高まっているのかもしれません。
【現実】毎月の手取りから3割は負担が大きい!?
前章のデータより、毎月の手取りから3割を貯蓄に回すと仮定して、計算してみます。手取りが30万円の場合、9万円貯金しなければなりません。3割を貯蓄に回すと考えると、負担が大きいように感じる人も多いでしょう。
iBankマーケティング株式会社の調査によると、毎月の貯金額で最も多かったのは「1万円以上3万円未満(25.1%)」、次いで「3万円以上5万円未満(18.7%)」「1円以上1万円未満(13.7%)」との結果となりました。半数以上が、毎月5万円未満の貯金にとどまっていることが分かります。
収入や家庭状況、貯蓄目的などによっても、毎月の貯蓄額は異なるでしょう。
無理なく貯金するポイント
「将来のお金が心配だから貯金したいけれど、思うようにお金が貯まらない」という人も少なくないでしょう。
そこで最後に、無理なく貯金するためのポイントをご紹介します。
●貯金するタイミングを考える
●固定費などの支出を減らす
●先取り貯蓄をうまく活用する
●投資などで資産を増やす
ライフイベントによって、貯金に最適な時期があります。子育て中などで出費がかさむ時期は、思うように貯金できないでしょう。そのような時期は、貯蓄に回す額を少なくするなど、自分たちの生活に合わせることがポイントです。
また、毎月一定の額を貯蓄に回す「先取り貯蓄(定期預金・貯蓄型保険など)」や、「投資などの金融商品(株式や投資信託など)」を購入して資産を増やすことも効果的です。
自分たちに合った方法で計画的に貯蓄しよう
毎月の貯蓄は、手取りから3割程度が平均であり理想的とされていますが、家庭によっては難しいケースもあるでしょう。
まずは、老後に向けた資金計画を立てて、自分たちに合った額を貯金することが大切です。無駄な出費を抑えて、定期預金や投資信託などを活用することも、選択肢の一つです。
貯金は、無理のない範囲で進めましょう。
出典
総務省統計局「家計調査報告(家計収支編) 2022年(令和4年)平均結果の概要」(P11-12)
総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)平成22年 家計の概況」 Ⅰ 家計収支の概要(P19)
公益財団法人 生命保険文化センター「リスクに備えるための生活設計」 老後の生活にどれくらい不安を感じている?
iBankマーケティング株式会社 mymo 「毎月の貯金額、半数以上が〇円未満と回答【アンケート結果発表】」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー