夫婦の「お小遣い制度」に不満はありませんか? 理想のお小遣い金額とは
配信日: 2023.07.29 更新日: 2024.10.10
この記事では、具体的な世帯年収・目的別を挙げつつ、理想的なお小遣い額について解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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お小遣い制度を導入している世帯は多い
ウェブスターマーケティング株式会社の「夫婦のお金の管理方法ランキング」によると、多くの夫婦がお金の管理方法として「お小遣い制度」を採用しています。妻が家計を把握し、夫に対して毎月のお小遣いを渡して家計管理を行っている世帯が多いようです。
無駄遣いを防ぎ、きちんと家計管理を行う上で、お小遣い制度は理にかなっていますが、「もっと自由に使えるお金が欲しい」など、お小遣い制度に不満が出ることも珍しくありません。
健全な家計を営みつつ、夫婦が良好な関係を維持するためにも、きちんとコミュニケーションをとりながら、納得できるお小遣い額を決めることが重要と言えるでしょう。
世帯年収・目的別に考える理想のお小遣い額
では、具体的な世帯年収・目的別に考える理想のお小遣い額を紹介していきます。
これらは、あくまでもシミュレーションで、特に社会保険料額については年齢や家族構成などによって異なりますが、お小遣い額のイメージとして参考にしてみてください。
世帯年収400万円が20年間で1000万円を貯めたい場合
20年間で1000万円を貯めたい場合、資産運用をしないと仮定すると「毎年50万円の貯金」が必要となります。総務省の調査によると、年収400万円世帯の消費支出の平均額はお小遣いも含めて約276万円でした。
年収400万円の場合、税金や保険料の総額は年間で約86万円(年齢や扶養親族によって異なる)となり、可処分所得は約314万円です。税金や社会保険料などを考慮すると、年間100万円を達成するためには、単純計算でお小遣いを含む支出を年間264万円に抑える必要があります。
現実的なお小遣い額の落としどころとしては、「毎月2万円(年間24万円)程度」になるでしょう。
世帯年収600万円が20年間で2000万円を貯めたい場合
20年間で1000万円を貯めたい場合、資産運用をしないと仮定すると「毎年100万円の貯金」が必要となります。総務省の調査によると、年収600万円世帯の消費支出の平均額はお小遣いも含めて約325万円でした。
年収600万円の場合、税金や保険料の総額は年間で約136万円(年齢や扶養親族によって異なる)となり、可処分所得は約464万円です。税金や社会保険料などを考慮すると、一般的な消費生活を行っていれば年間100万円の貯金を達成することは充分に可能でしょう。
「毎月5万円(年間60万円)程度」のお小遣いで、その他の支出を年間300万円以内に抑えれば、20年間で2000万円という目標は達成できます。
世帯年収800万円が10年間で2000万円を貯めたい
10年間で2000万円を貯めたい場合、資産運用をしないと仮定すると「毎年200万円の貯金」が必要となります。総務省の調査によると、年収800万円世帯の消費支出の平均額はお小遣いも含めて約467万円でした。
年収800万円の場合、税金や保険料の総額は年間で約206万円(年齢や扶養親族によって異なる)となり、可処分所得は約596万円です。税金や社会保険料などを考慮すると、年間200万円の貯金を達成するためには支出を抑える必要がありそうです。
「毎月7万円(年間84万円)程度」のお小遣いで、その他の支出を年間312万円以内に抑えれば、10年間で200万円という目標は達成できます。
まとめ
お小遣い制度を採用して家計管理を行う場合、夫婦間のコミュニケーションを密にして、お互いに納得できる金額を決める必要があります。また、目標とする貯蓄額を決め、逆算することで理想のお小遣い額を決定できるでしょう。
ストレスや不満を極力感じずに生活するためにも、心地よく生活できるお小遣い額を考えてみてください。
出典
ウェブスターマーケティング株式会社 「いつのマニー」 夫婦のお金の管理方法ランキング 既婚男女500人アンケート調査
総務省統計局 e-stat 2022年家計調査 年間収入五分位階級別(表番号10)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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