節約したいなら「銀行窓口」には行くな! 上がり続ける銀行の「手数料」を払わずに済む方法とは
配信日: 2023.08.31 更新日: 2024.10.10
こうした手数料は節約の妨げとなります。本記事では、銀行手数料を減らす、または0円にする方法を解説します。
執筆者:一条まつこ(いちじょう まつこ)
FP2級
銀行の窓口手数料は非常に高い
銀行の各種手数料は、少しずつ値上がりしています。特に値上がり幅が大きいのは、銀行窓口で取引する際の手数料です。
例えば、メガバンクの窓口で銀行振込を行うと、図表1のように同じ銀行の口座宛てでも最大660円、他行宛てだと1000円近くの手数料がかかります。毎月、習い事などの月謝を窓口で振り込んでいるとすると、年間で1万円前後の手数料を支払う計算になります。
図表1
各銀行公式サイトより筆者作成
大手銀行は長く続く低金利の中で、利益を上げにくい状態が続いています。住宅ローンなどの貸付を行っても、金利による利益を増やしにくいからです。そのため、人件費などのコストを減らし、手数料ビジネスで利益を確保する方向に進んでいます。
一方、ATMやインターネットバンキングなど、人件費を抑えやすいサービスの手数料は、窓口より割安に設定される傾向にあります。
振込手数料を無料にするにはネットバンキングが必須
銀行窓口以外で銀行振込を行う方法は、主に2つあります。
1. 銀行やコンビニのATMを利用して振り込む
2. ネットバンキングで振り込む
銀行やコンビニのATM振込は、銀行窓口より手数料が低めに設定されています。三菱UFJ銀行と三井住友銀行は、同一支店宛てのATM振込の場合は手数料がかかりません。ただし、異なる支店や他行宛ての振込時は手数料が発生します。さらに、振込手数料とは別に、ATM手数料も必要となる場合がある点は注意が必要です。
一方、ネットバンキングサービスを使用すれば、メガバンク3行の「同行宛て」の振込手数料はすべて無料にできます。
ネットバンキングサービスとは、スマートフォンやパソコンから銀行取引を行えるサービスです。銀行やATMへ行かなくても、残高照会や振込ができ、一部手数料の優遇も受けられます。主要銀行のネットバンキングは、それぞれ以下の名称でサービスを提供しています。
三菱UFJ銀行:三菱UFJダイレクト
三井住友銀行:SMBCダイレクト
みずほ銀行:みずほダイレクト
ゆうちょ銀行:ゆうちょダイレクト
三菱UFJ銀行や三井住友銀行では、他行宛ての振込手数料を無料にする方法もあり、いずれもネットバンキングの利用が必須です。手数料を節約するには、ネットバンキングの利用は必須となりつつあります。
ATM手数料も無料にできる場合あり
ネットバンキングには振込手数料以外にもメリットがあります。例えば、ATM手数料が無料になる場合があります。メガバンク最大手、三菱UFJ銀行を例に見てみます。以下の条件を満たすことで、三菱UFJ銀行ATMの時間外手数料が常に無料、提携コンビニATMの手数料は月1~2回無料にできます。
●スーパー普通預金(メインバンク プラス)を利用
●三菱UFJダイレクト(ネットバンキング)に登録
●給与か年金の受取口座に指定する、もしくはEco通帳(無通帳)に切り替える
三菱UFJ銀行では、ネットバンキングに登録し、その代表口座として普通預金口座を登録すると「スーパー普通預金」という口座に切り替えられます。その口座で給与か年金を1回10万円以上受け取ると、コンビニATM手数料は月2回無料となります。また、Eco通帳というインターネット通帳サービスを利用することでも、コンビニATM手数料を月1回無料にできます。
三菱UFJ銀行のATM手数料は、毎月25日・月末日の特定の時間帯を除き、110~330円かかります。月1回、コンビニでATM出金をする人なら、年間1320~3960円(月110~330円×12ヶ月)の節約になります。
手数料節約の強い味方! ネットバンキングを無料で始めてみよう
主要銀行は、ネットバンキングサービスを無料で提供しています。無料で利用できるサービスで手数料を節約できるので、節約の大きな助けとなります。
ネットバンキングの登録は、スマートフォンで完結できます。銀行窓口へ行く必要はありません。自身のメインバンクがネットバンキングを提供しているのであれば、まずは無料で登録してみることをおすすめします。
出典
三菱UFJ銀行 振込手数料・円貨両替手数料・外為手数料を改定します
三菱UFJ銀行 メインバンク プラス 各種手数料優遇
三井住友銀行 振込手数料
みずほ銀行 振込手数料(1件あたり)
執筆者:一条まつこ
FP2級