更新日: 2023.09.29 その他家計

老後の1人暮らしは自炊より「スーパーの総菜」のほうが楽でコスパ良し? それぞれの費用やメリット・デメリットを比較

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

老後の1人暮らしは自炊より「スーパーの総菜」のほうが楽でコスパ良し? それぞれの費用やメリット・デメリットを比較
現在は子どもや配偶者と暮らしているものの、老後は何かしらの事情で1人暮らしになる人も少なくありません。老後の1人暮らしで悩むことの1つが、食費の節約方法ではないでしょうか。
 
1人分であれば、自炊よりもスーパーの総菜のほうが割安に思えることもあるでしょう。ここでは、自炊とスーパーの総菜のコスパを比較するとともに食費を節約するコツなどを紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

自炊と総菜はどちらが割安?

自炊と総菜のコスパを比較するため、総務省統計局が発表している「2022年度家計調査」を参考にします。この資料によると、単身世帯における「他の調理食品」の支出額は1ヶ月あたり3993円です。1ヶ月あたりの購入回数は記載されていないため、マイボイスコムが2022年に実施した「お惣菜」に関するアンケート調査を参考にします。
 
同調査によると、お総菜を週1回程度購入する人の割合は27.2%、週2~3回購入する方の割合は22.8%です。半数が週1~3回におさまるため、ここではお総菜の購入回数を週2回とします。
 
以上のデータをもとに計算すると、お総菜の購入金額は1回あたり499円(3993円÷月8回)です。なお、家計調査における「他の調理食品」は缶詰・瓶詰なども含むため総菜だけの金額ではありません。
 
続いて、自炊にかかる金額を計算します。「2022年度家計調査」によると、単身世帯における食料費は1ヶ月あたり3万9952円です。ここから調理食品(7621円)・菓子類(3100円)・飲料(3163円)・酒類(2039円)・外食(8264円)・賄い費(81円)を減じると1万5684円になります。
 
また、総菜の購入回数と外食の回数をそれぞれ8回と仮定すると、自炊の回数は74回(朝食・昼食も含む)になります。以上をもとに、自炊にかかる金額を計算すると1回あたり212円(1万5684円÷74回)です。
 
あくまでも目安ですが、ここまでの結果をまとめるとスーパーの総菜よりも自炊のほうが割安といえます。
 

スーパーで総菜を購入するメリット

ただし、スーパーの総菜には自炊と異なるメリットがあります。主なメリットは次の通りです。
 

●調理の必要がないため、火の消し忘れなどのリスクを抑えられる
●手間をかけずに料理を食べられる
●さまざまな選択肢があるため飽きにくい
●総菜を選べば不足しがちな栄養素を補える
●食材の無駄を考慮に入れると自炊より割安になることがある

 
スーパーの総菜は自炊より割高になると説明しましたが、選び方しだいでは割安になることもあります。ここからは、食費節約のコツを紹介します。
 

老後の食費を節約する方法

老後の生活では年金が収入の中心になり、少しでも食費を節約したいという人は多いでしょう。基本的な節約のポイントは以下のとおりです。
 

●総菜を買うなら、自炊で作ると割高になる総菜を選ぶ
●総菜を利用する場合もご飯(お米)は自分で炊く
●作り置きできるものは自分で作る
●食材はまとめ買いを心がける
●冷凍食品や缶詰なども活用する

 
総菜は、自分で作ると割高になるものや1人分だけ作ることが難しいもの(作り置きが難しいもの)を中心に選びましょう。ご飯を自分で炊くこともポイントです。弁当を買うことが少なくなり食費を抑えられます。買い物はまとめ買いを心がけましょう。買い物に行く回数を減らすことで、衝動買いなどの無駄遣いも減らしやすくなります。
 

ライフスタイルに合わせた食生活を

スーパーの総菜は、自炊よりも割高になる恐れはあります。ただし、料理の手間を省いたり美味しく食べられたりします。また、全ての総菜が自炊より割高というわけではありません。コツを押さえて利用すれば、食費を抑えることも可能です。総菜と自炊は、それぞれにメリット・デメリットがあります。収入やライフスタイルにあわせて選択することが大切です。
 

出典

総務省統計局 家計調査 家計収支編 単身世帯2022年度

マイボイスコム株式会社 【お惣菜】に関するアンケート調査(第7回)

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集