「トマトの丸かじり」ってコスパ良いですか? お金がなくてあまり野菜を買えないのですが、どうすれば経済的に食べられますか?
配信日: 2023.10.22 更新日: 2024.10.10
今回は、トマト1個当たりのコスパを考えるとともに、経済的に野菜を食べる方法についてご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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トマトの栄養価と価格はどれくらい? ほかの野菜と比較
野菜からの摂取が期待される栄養素は、ビタミン、ミネラル、食物繊維などが挙げられます。今回は大玉トマトに加え、通年手に入りやすいほうれん草と人参それぞれ100グラム当たりに含まれる栄養素と、最小購入単位での平均価格を抜粋します。
なお、平均小売価格は2023年9月時点でのデータを参照し、トマトは一般的な大玉トマトの重さから1個を200グラム、ほうれん草は1束200グラム、人参は1本150グラムとして算出しました。
なお、1日の栄養摂取理想値は、30~49歳の普通活動レベルの女性の場合で、ビタミンA:700マイクログラム、ビタミンK:150マイクログラム、ビタミンC:100ミリグラム、カリウム:2000ミリグラム、カルシウム:650ミリグラム、マグネシウム:290ミリグラム、食物繊維:18グラムがおおよその目安となっています。
・トマトの栄養価と平均小売価格
トマトは1玉200グラムとして約159円です。100グラム当たりの栄養素は、ビタミンA:45マイクログラム、ビタミンK:4マイクログラム、ビタミンC:15ミリグラム、カリウム:210ミリグラム、カルシウム:7ミリグラム、マグネシウム:9ミリグラム、食物繊維:1.0グラムとなります。
ビタミンCに次いでカリウムも比較的多く含まれている反面、食物繊維は少なめです。ただし、栄養素ではありませんが、トマトには抗酸化作用の期待できるリコピンが豊富に含まれています。
・ほうれん草、人参と比較
ほうれん草は1束200グラムとして約330円です。100グラム当たりの栄養素は、ビタミンA:350マイクログラム、ビタミンK:270マイクログラム、ビタミンC:35ミリグラム、カリウム:690ミリグラム、カルシウム:49ミリグラム、マグネシウム:69ミリグラム、食物繊維:2.8グラムです。
ただし、ほうれん草は加熱して食べる場合が多いため、水溶性のビタミンCなどはおおよそ半減します。
人参は1本150グラムとして約70円です。100グラム当たりの栄養素は、ビタミンA:720マイクログラム、ビタミンK:17マイクログラム、ビタミンC:6ミリグラム、カリウム:300ミリグラム、カルシウム:28ミリグラム、マグネシウム:10ミリグラム、食物繊維:2.8グラムです。突出して多いのは脂溶性のビタミンAということが分かります。
以上のことから、単純に100g当たりの栄養価で比較するとトマトよりもほうれん草や人参のほうがやや上回ります。しかし、1回に食べる量として考えると、ほうれん草や人参を1人で1束ないし1本を生でそのまま食べるのは現実的ではありません。
したがって、トマトはそのまま生で丸ごと食べられるほか、ビタミンCやリコピンなどの栄養も摂れるメリットもあるため、コスパは決して悪くないと言えます。
ほかにもある! コスパの良い野菜の摂取方法
野菜の購入費をなるべく安く済ませるには、トマトを丸かじりする以外にもいくつか方法があります。
例えば、産地直売所に足を運んでみても良いでしょう。直売所では生産者が仲卸業者を通さずに直接値段を決めて販売しているため、スーパーなどで売られている値段より安いことが多いだけでなく、お得な不揃い品が手に入る可能性もあります。
また、冷凍野菜を活用するのも1つの方法です。生の野菜は天候などの影響を受け価格が高騰する場合がありますが、冷凍野菜は価格変動が少ないというメリットがあります。さらに、下処理済みであること、食べる分だけ使えるということを考えると、コスパはかなり高いと言えるでしょう。
野菜を買うときは値段だけでなく栄養と効率も考えてみよう
野菜は、天候不良などさまざまな理由で値段が変動するものです。栄養のためには毎日食べたいところですが、値段が高いと家計にも響きかねません。
対処法として、トマトを生で丸かじりするのも決して悪くありませんが、毎日そればかりでは栄養がかたよってしまいます。産地直売所を訪れたり、冷凍野菜を活用したりして、色々な野菜の栄養を効率良く摂っていきましょう。
出典
農林水産省 トマトまるごと まるわかり!
文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー