更新日: 2023.10.23 働き方

都内の家賃が高すぎるので、実家に帰って転職しようと思います。地方の方が給与は低いですが、家賃込みで考えたらお得ですよね?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

都内の家賃が高すぎるので、実家に帰って転職しようと思います。地方の方が給与は低いですが、家賃込みで考えたらお得ですよね?
都市部は給与が高い傾向があるものの、その分家賃をはじめとした物価が高いです。都内で高い家賃を払っているなら、実家暮らしをしながら地元で働くという選択肢もあります。ところで、給与が低くても家賃がかからなければ本当にお得なのでしょうか。
 
今回は、実家に帰って転職することがお得なのかどうかを考察し、さらに地元で働く際の注意点について解説します。
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収入が下がっても実家暮らしは本当にお得?

厚生労働省が公開している「令和4年賃金構造基本統計調査」で都道府県別の賃金を見ると、もっとも高いのは東京都で37万5000円です。対して、もっとも低いのは青森県で、24万7600円となっています。その差は12万7400円です。
 
東京都でワンルームを借りる場合、高い物件だと1ヶ月の家賃は13万円ほどになります。地方でも賃金の高い地域は30万円を超えるところも見られますが、東京23区内なら安くても家賃は7万円前後が相場です。つまり、賃金の差は、都心で一人暮らしをする場合の家賃にほぼ相当する額といえます。
 
自分で生活をするには、家賃の他に水道光熱費や食費なども全額自己負担です。賃金が下がったとしても、都内で一人暮らしをするより地方で実家暮らしをするほうがお得と考えていいでしょう。ただし、実家暮らしをする場合でもまったく生活費がかからないわけではありません。
 
実家暮らしでも、生活費の一部を家に入れるのは一般的なことです。MoneyGeekが20〜50代を対象に行った調査によれば、1ヶ月あたり平均で5万4000円ほどを家に入れているという結果も出ています。それでも、一人暮らしに比べて平均6万円以上のお金が浮き、80%を超える人が幸福感を得ていると回答しています。
 

地元で転職をする際の注意点

では、実家に戻って転職をする際にはどのような点に注意したほうがいいのでしょうか。まず念頭に置きたいのは、都内と同じ業種が地元にもあるとは限らないことです。
 
せっかく身につけたスキルが、地元に戻ることで生かせなくなる場合もあります。そもそも仕事が少ない地域だと、転職先を探すのに時間を要することもあるでしょう。コンプライアンスの考え方にギャップを感じ、違和感を抱くことも想定しておかなければなりません。
 
地元でも自分を生かせる仕事に就き、後悔しないようにするには、帰る前にじっくり調査・検討することです。できれば都内にいる間に転職先を決めておくと、帰ってから仕事をスムーズに始められます。転職サイトを利用したり地元の就職支援を活用したりするのもよい方法です。そして、将来に向けての計画を立てておきましょう。生活費が節約できるのは大切なことです。
 
しかし、仕事が決まらなければ意味がありません。業種によっては、テレワークで続けられる場合もあります。都心とのギャップや転職活動で悩まないためには、じっくり準備をしてから実家に戻ることです。
 

実家暮らしをするほうがお得感はあるが事前準備は念入りに

平均賃金や都内の家賃相場などから考えれば、実家に戻ったほうがお得に暮らせるのは確かでしょう。収入が下がったり実家に生活費の一部を入れたりしても、都内で一人暮らしをするよりも節約になります。ただし、転職をするうえで都内とのギャップが出やすい点には注意が必要です。生かしたいスキルがある場合は、しっかり事前準備をしておきましょう。
 

出典

厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況 都道府県別にみた賃金

MoneyGeek「実家暮らしは家にお金をいくら入れる?平均は54,009円で年代別では50代の約7.5万円が最も高い 」

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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