更新日: 2023.11.17 働き方

入社1年目で「産休」ってダメですか? 上司に相談したら「まだ仕事も覚えてないのに」と遠回しに退職をすすめられました…

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

入社1年目で「産休」ってダメですか? 上司に相談したら「まだ仕事も覚えてないのに」と遠回しに退職をすすめられました…
働く女性がもしも赤ちゃんを授かったとしたら喜ぶと同時に悩んでしまうのが、「産休」「育休」を取ることができるのかどうかではないでしょうか。
 
そこで、入社1年目の人を例に挙げて、産休・育休を取ることができるのかということを紹介します。あわせて、出産や育児を理由に上司から退職を勧められた場合、問題にならないのかということも解説していきます。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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産休・育休の取得条件とは?

働く女性の公的サポートとして、産休と育休があります。産休とは「産前産後休業」の略称で、子どもの出産前と出産後に取得できる休みのことです。出産前は、出産予定日の42日前(双子以上の多胎妊娠の場合、98日前)から休むことができます。
 
出産後は、出産の翌日から8週間の休みを取ることが可能です。出産後8週間を過ぎないと原則働くことはできません。ただし、出産6週間後に本人が希望したうえで医師の許可が出れば、働くことが可能になります。
 
産休は雇用形態や勤務日数に関係なく、企業で働く女性の誰もが取得することができる休みです。そのため、正社員だけでなく、契約社員や派遣社員、アルバイト、パートも取得できます。さらに、就職してすぐでも取得することができるため、産休を理由に退職を促すことがあってはなりません。
 
産休取得中は、厚生年金保険料や健康保険料などの社会保険料は免除されます。さらに、次の要件を満たせば「出産育児一時金」を受け取ることができます。要件とは「妊娠4ヶ月(85日)以上を経てからの出産であること」「退職日までに継続して1年以上被保険者期間があること」「退職日の翌日から6ヶ月以内の出産であること」です。
 
一方、育休とは「育児休業」の略称で、産休が終わった日の翌日から子どもの1歳の誕生日の前々日まで、法律的に認められている休みのことです。ただし、所定の事由に該当する場合、子どもの1歳6ヶ月に達する日の前々日まで(再延長の場合は2歳の誕生日の前々日まで)休みを延長することができます。
 
育休は女性だけでなく男性でも取得できます。ただし、育休は誰でも必ず取得できるというわけではありません。労使協定で育休の取得資格が定められている場合、取得できない可能性があります。
 
例えば、「雇用期間が1年未満の従業員の育休取得は認めない」と定められている場合には、1年以上たっていないと育休は取得することができないのです。自社の規則がどのように定められているのか、確認することが大切です。
 
育休取得中は、厚生年金保険料や健康保険料などの社会保険料は免除されます。次の要件を満たせば、「育児休業給付金」を受け取ることができます。要件とは「原則1歳未満の子どもを養育する目的のため、育休を取得する雇用保険の被保険者であること」「育休が始まる日の前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある完全月が12ヶ月以上あること」です。
 

入社1年目でも産休は取得可能! 育休は確認を

産休は雇用形態や勤めていた期間に関係なく、企業に勤める女性が取得できる休みのことです。そのため、入社1年目で産休を取ることに関しては問題ありません。上司が産休を理由に退職を促すことがあってはなりません。
 
ただし、育休の場合は労使協定で育休の取得資格が定められている場合、取得できない可能性もあります。自社の規定がどのように定められているのか、確認するようにしましょう。
 

出典

厚生労働省 働く女性の心とからだの応援サイト 妊娠出産・母性健康管理サポート 産前・産後休業を取るときは
厚生労働省 働く女性の心とからだの応援サイト 妊娠出産・母性健康管理サポート 働くママの育児について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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