更新日: 2023.11.21 貯金

「あなたの預金、放置していませんか?」10年以上取り引きがないと、預けていたお金の権利が消滅することも!?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

「あなたの預金、放置していませんか?」10年以上取り引きがないと、預けていたお金の権利が消滅することも!?
通帳は持っていても、ほとんど使っていない銀行口座を持っている方もいらっしゃるでしょう。預金を放置していると、休眠預金等として扱われて、すぐにはお金を引き出せなくなることもありますので、注意が必要です。
 
また、預けていたお金の権利が消滅してしまうケースもあります。今回は、休眠預金等の概要や、権利が消滅してしまうお金の預け方について調べてみました。
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10年以上取り引きしないと「休眠預金等」に!

銀行に預けているお金は、2009年1月1日以降に最後の取り引きをしてから10年以上、入出金などの取り引きを行わずに放置していると、「休眠預金等」として扱われます。
 
休眠預金等になると、預けていたお金は民間公益活動に活用されます。休眠預金等になり得る預金等の種類は表1の通りです。
 
表1

「預金等」に当たるもの 「預金等」に当たらないもの
・普通・通常預貯金 定期預貯金
・当座預貯金 別段預貯金
・貯蓄預貯金 定期積金
・相互掛金
・金銭信託(元本補塡[ほてん]のもの)
・金融債(保護預りのもの)
・外貨預貯金 譲渡性預貯金
・金融債(保護預りなし)
・2007年10月1日(郵政民営化)より前に郵便局に預けられた
定額郵便貯金等
・財形貯蓄
・仕組預貯金
・マル優口座

※金融庁「長い間、お取引のない預金等はありませんか?」を基に筆者作成
 

休眠預金等になるとお金は引き出せなくなる?

休眠預金等になっても、お金は、金融機関の窓口などで手続きを行うことで引き出せます。なお、休眠預金等を引き出す期限はありません。
 
ただし、休眠預金等を引き出す際に必要な手続きは金融機関ごとに異なり、窓口での手続きに時間がかかることが考えられますので、注意が必要です。
 
長期間取り引きをしていない場合では、通帳やキャッシュカードを紛失していることもあるでしょう。その場合でも、本人確認書類などを持参すれば、預金を引き出せます。
 

預けていたお金の権利が消滅するケースがある!

長い間放置している定期性の「郵便貯金」に関しては、休眠預金等の預金等には該当せず、場合によっては払い戻しができなくなるケースがあります。
 
独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構によると、2007年9月30日(郵政民営化)以前に郵便局に預けられた下記のお金は、預けてから期間満了した日の翌日から20年と2ヶ月以内において取り引きがない場合は、権利が消滅するとのことです。


・定額郵便貯金
・定期郵便貯金
・積立郵便貯金
・住宅積立郵便貯金
・教育積立郵便貯金

など

まず20年経過すると「権利消滅のご案内(催告書)」が送付され、2ヶ月以内に払い戻しの請求をしないと、郵便貯金の権利は消滅して、払い戻しができなくなります。郵便貯金が権利消滅しないためには、郵便局の貯金窓口またはゆうちょ銀行の店舗で、早めに払い戻しの手続きをする必要があります。
 

自身の預貯金の状況を見直して必要な手続きはお早めに!

複数の銀行口座を持っている方の場合、ほとんど使わずに長期間預金を放置しているケースが考えられます。取り引きをしないで10年が経過すると、休眠預金等として扱われることになり、ATMではお金を引き出せなくなる場合があるため、注意が必要です。
 
また定期性の郵便貯金をお持ちの方は、20年以上放置することで、お金の権利が消滅してしまう可能性があります。今一度、ご自身の預貯金の状況を見直して、必要な手続きは早めに済ませておきましょう。
 

出典

金融庁 長い間、お取引のない預金等はありませんか?
独立行政法人 郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構 郵便貯金の権利消滅等に関するQ&A
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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