更新日: 2024.10.10 その他家計
不用品回収で「見積もり2万円」のはずが請求は「10万円」!? 回収された自転車が道路わきに「不法投棄」されているケースも! 増え続ける回収トラブルには要注意
FP2級
実際のトラブル事例
以下の4つのケースは、独立行政法人国民センターに相談が寄せられた実際の事例です。
【ケース1】事前の見積もりより大幅に高い金額を請求された
倉庫の荷物を全て処分するため、インターネットで見つけた不用品回収の事業者に連絡し、不用品の量を伝えたところ、「軽トラックパックで2万円程度になるだろう」と言われました。
ところが当日、2トントラックに乗った作業員が倉庫へ来て荷物を積み終えた後、トラック料金と廃棄費用合わせて10万円になると言ってきたのです。見積もりと違い過ぎると抗議したものの、「納得できないなら荷物を全て下ろす」と脅され、仕方なく請求された金額を支払うことになりました。
【ケース2】広告のパック料金よりはるかに高額な料金を請求された
インターネットで「軽トラックパック7000円、2トントラックパック2万5000円」という不用品回収の広告を見て、業者に電話し、広告のパック料金でお願いしたいと申し込みました。
業者には「実際に見てみないとどちらのコースになるか分からない」と言われたものの、女性の一人暮らしで荷物も少ないので、2トントラックパックになったとしても2万5000円ですむだろうと考えていました。
しかし、当日、男性作業員3人が2トントラックで来訪し、不用品を積みこむと料金は25万円になると言われました。不動産業者立ち合いの予定があり急いでいたので、仕方なく料金を支払いました。
【ケース3】トラック詰め放題との広告を見て依頼したが、荷台の高さまでしか載せられない
「2トントラック詰め放題」という不用品回収業者のインターネット広告を見て依頼しました。しかし当日、作業員が2トントラックに乗って来訪した際に「荷物を載せられるのは荷台の高さまで」と断られました。荷台の高さは20~30cmと低く、それでは不用品を詰めないので断ったところ、1万5000円のキャンセル料を請求されたのです。
【ケース4】無料というアナウンスを聞いて頼んだら、あとから料金を請求された
「無料で粗大ごみを回収する」というアナウンスをしながら、不用品回収業者がトラックで走っていたため、呼び止めて、自転車やカーペットなどたくさんの不用品をトラックに乗せました。すると、そのあと作業員に「リサイクル料金の2万500円はかかる」と言われ、仕方なく支払いました。
【ケース5】回収された自転車などが、道路脇に捨てられていた
訪問の不用品回収業者に、自転車とパソコンディスプレイを渡し、処分代金として1500円を支払いました。ところが後日、その品物が道路脇に不法投棄されていたのを見つけたのです。
不用品回収のトラブルにあわないためのポイント
先述のような不用品回収のトラブルに巻き込まれないために、悪質な業者を見分けるためのポイントを紹介します。まず、見積もりを依頼した際に「見積もりは出していない」と拒否する業者や、契約を急がせる業者、しつこく勧誘してくる業者は悪質である可能性が高いです。そういった業者に不用品の回収を依頼するのは避けた方がよいでしょう。
また、不用品回収のトラブルで多いのは、あとから追加料金を請求されることです。荷物を積み込んだあとにリサイクル料金やトラック代、作業費用などの名目で追加料金を請求されることがあります。
見積もり時にきちんと料金に関する説明を聞き、本当に他の料金が一切かからないのか確認するようにしましょう。料金の説明が少しでもあいまいな業者、不明瞭な業者は悪質である可能性があります。そういった不用品回収業者に依頼をすべきではありません。
見積もりの内容を形として残すため、書面かメールでもらうのもおすすめです。口頭だけの説明と違い、業者は言い逃れができなくなります。
また、事前の見積もりと異なる高額な料金を請求されたら、きっぱり支払いを断りましょう。万が一トラブルになったときは、消費者ホットライン「188」に電話して相談してください。
まとめ
不用品回収のトラブルが数多く発生しています。本記事で紹介したポイントを参考に、少しでもあやしいと感じた業者は利用しないほうがよいでしょう。
出典
独立行政法人 国民生活センター 不用品回収サービスのトラブル ‐市区町村から一般廃棄物処理業の許可を受けず、違法に回収を行う事業者に注意!‐
流山市 悪質な不用品等の回収業者にご注意ください
執筆者:小泉健太郎
FP2級