更新日: 2024.10.10 その他家計
洗濯物は「まとめ洗い」で年間「4500円」の節約に!? でもニオイが原因の「洗い直し」で、節約にならない場合もあるって本当?
本記事では洗濯を「まとめ洗い」することで電気代や水道代がいくら節約できるかを解説します。まとめ洗いのメリットやデメリットも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
執筆者:山田麻耶(やまだ まや)
FP2級
目次
「まとめて洗う」で年間約4500円の節約
経済産業省資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」では、家庭でできる節約方法の1つとして「まとめ洗い」を推奨しています。
6kgまで洗える洗濯機で「2日に1回、まとめて洗う(容量8割)」と「毎日、分けて洗う(容量4割)」を比較すると、「まとめて洗う」ほうが節約になります。年間で節約できる金額は、電気代が約180円、水道代が約4360円です。合わせて年間で約4500円節約できることになります。
「まとめて乾燥」で年間約1300円の節約
同サイトでは洗濯とは別で、乾燥もまとめることで節約になるというデータも出ています。5kgまで乾燥できる衣類乾燥機で「まとめて乾燥する(容量8割)」と、「分けて乾燥する(容量4割)」よりも1年間で約1300円節約可能です。
また「自然乾燥」を併用することでさらに節約できます。洗った洗濯物を8時間自然乾燥し、乾かなかったものだけ2日に1度乾燥機を使うと、1年間で約1万2230円の節約になります。
まとめ洗いのメリット・デメリット
洗濯物をまとめて洗ったり乾燥したりすることで、節約できることが分かりました。次にまとめ洗いのメリットやデメリットについて解説します。
まとめ洗いのメリット
まとめて洗うことで、洗濯にかかる時間を削減できます。特に乾燥機を使わずに自分で干している人は、時間に大きな余裕ができるでしょう。数日分をまとめて洗うなら「毎日洗濯する」という心理的な負担が減るのもうれしいポイントです。
まとめ洗いのデメリット
まとめて洗う場合、洗濯容量が増えてしまいます。たくさんの洗濯物を入れていると、汚れが落ちにくくなってしまう可能性があります。
まとめ洗いのために汚れがついたりぬれていたりする洗濯物をすぐに洗わず放置していると、雑菌が繁殖して不快な臭いの原因にもなります。また室内に干す場合、一度に干す洗濯物の量が増えるので乾きづらくなり、生乾き臭が生じやすくなるため、注意が必要です。
まとめ洗いが逆効果になる可能性も?
P&Gジャパン合同会社が20代から60代の男女1000人を対象に行った「家庭での洗濯に関する調査」によると、68.9%の人が洗濯物のまとめ洗いをしています。まとめ洗いをする人は特に未婚の男性に多い傾向にあるようです。
しかしまとめ洗いをしている人に「洗濯物の仕上がりを見て洗い直しをした経験は?」という質問をしたところ、33.7%が「洗い直しをしたことがある」と回答しました。洗い直しの大きな理由として、汚れ落ちや臭いが気になることが挙げられています。
このように、まとめ洗いは洗い直しの作業が生じることもあります。節約と思ってまとめ洗いをしても、逆に水道代や電気代がかかってしまっては本末転倒であることを覚えておきましょう。
まとめ洗いは洗濯物の状況に応じて適切に
洗濯物をまとめて洗ったり干したりすることは、水道代や電気代の節約につながります。ただしまとめて洗濯することで汚れが落ちにくくなったり、嫌な臭いの原因になったりもします。
汚れがついたものは下洗いをしておく、ぬれたものは何日も放置しないなど、汚れや臭いをつきにくくする衛生上の工夫も必要でしょう。無理に節約しようとすると逆効果につながりかねません。家庭の状況に合わせて、適切に洗濯しましょう。
出典
経済産業省資源エネルギー庁 省エネポータルサイト 無理のない省エネ節約
P&Gジャパン合同会社 家庭での洗濯に関する調査
執筆者:山田麻耶
FP2級