更新日: 2024.10.10 家計の見直し
冬のエアコン「25度」は暑すぎますか? 夫に「暑いから温度を下げて」と言われるのですが、冷え性なのでつらいです…
日本政府は、夏におけるエアコンの温度設定を高めに、冬には低めにすることを推奨しています。本記事では、冬場のエアコンにおける温度設定について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
ウォームビズが推奨されている冬はエアコンの温度設定も低めにするのが基本
日本政府は、夏であれば「クールビズ」、冬は「ウォームビズ」を心がけるように推奨しています。どちらも室温を適正温度に設定したうえで、自分の服装などで暑さ・寒さ対策を行い、地球温暖化の問題を改善するためにCO2の削減を目指しています。
・環境省が推奨する冬場のエアコン温度設定は20度
ウォームビズの一環として環境省が推奨しているのは、エアコンの設定温度を20度にすることです。ただし、20度はあくまでも目安であり、室温19度を基準として過度にならないようにするのが重要といえます。
その点でいえば、エアコンの設定温度を25度にするのは「高すぎる温度設定」といえるでしょう。同じ部屋に長時間いると体感温度がまひし、実際の室温よりも暑い・寒いなどと感じやすくなります。そのため、実際の室温を目で見えるように温度計を設置し、いつでも確認できるようにしておくことがおすすめです。
温度設定を20度と25度にした場合のそれぞれの電気代とは
エアコンは、設定する温度によっては電気代が高くなる可能性があるため、そういった意味でもウォームビズを取り入れることは重要です。以下の内容をもとに、1ヶ月間の電気代の差をシミュレーションしました。なお、電気代は1kWhあたり31円と仮定します。
●1ヶ月:30日とする
●暖房稼働時間:1日8時間程度
●エアコンはそれぞれ8畳用
A:シャープ「R-Nシリーズ(AY-R25N-W)」:625W、1時間当たり電気料金約19.4円
B:パナソニック「Eolia(CS-J253D-W)」:630W、約19.5円
C:富士通の「nocria(AS-V253NBK-W):530W、約16.4円
・エアコンの設定温度を20度にした場合の電気代
Aの電気代は1日あたり約155円、1ヶ月間で約4656円です。Bの電気代は1日あたり約156円、1ヶ月間で約4680円となります。Cの電気代は1日あたり約131円、1ヶ月間で約3936円です。
・25度設定にした場合の電気代
環境省の「みんなで節電アクション!」によると、冬は暖房の温度を1度下げると消費電力が約10%下がります。20度の設定を25度にする場合は逆になるため、今回例に挙げたエアコンであれば、それぞれ300W前後の消費電力が増えるというわけです。
こちらを参考に電気代を算出すると1時間あたり約9.3円、1日約74.4円増えることがわかります。Aの電気代は1日あたり約229円、1ヶ月あたり約6882円、Bは1日あたり約230円、1ヶ月あたり約6912円、Cは1日あたり約205円、1ヶ月あたり約6162円です。
・20度と25度の電気代差は1ヶ月間で2220円ほど
A、B、Cともに1ヶ月間で約2220円の電気代に差が出る結果となりました。暖房を25度に設定して11~3月ごろまでの5ヶ月間暖房を使用した場合、1万1100円も電気代が増えることがわかります。
暖房の温度設定を下げて寒さ対策をするのもおすすめ
暖房の温度設定は、家族内で話し合う必要がありますが、電気代に大きく影響します。そのため、例えば設定温度は22~23度ほどにしたうえで、寒い場合は別の寒さ対策をすることもおすすめです。
・電気カーペットを使用する
暖房より電気代を抑えられる電気カーペットを使用すれば、足元が温かくなります。同時に、重ね着やブランケットなどを使用するのもよいでしょう。
・サーキュレーターを併用する
暖房は、上に暖かい空気がたまりやすいため、サーキュレーターなどを活用して空気を循環させれば室内全体を暖めることが可能です。
暖房の設定温度を数度下げて寒さ対策をすれば電気代も節約できる
暖房の設定温度は、20度にすることが推奨されています。ただ、人によっては20度では寒いと感じる場合もあるため、普段25度に設定しているのであれば22~23度に下げて寒さ対策するのもおすすめです。例えば、ブランケットやホットカーペットを使用することも1つの方法となります。
設定温度を5度下げた場合、1ヶ月間で2200円ほど電気代が安くなるため、節約も兼ねて設定温度を何度にするか家族で話し合いましょう。
出典
環境省 ウォームビズ(WARMBIZ)とは
経済産業省 省エネ性能カタログ 2023年版
環境省 みんなで節電アクション!家庭でできる節電アクション!3.エアコンで節電!
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー