更新日: 2024.10.10 その他家計

退職して家に居る時間が増えると、光熱費はどのくらい掛かるのでしょうか?

退職して家に居る時間が増えると、光熱費はどのくらい掛かるのでしょうか?
退職して在宅中心のライフスタイルになると、電気やガスを使用する機会が増えます。光熱費の負担はどれくらいになるのか、気になる人は多いでしょう。
 
そこで本記事では、総務省が行った調査の結果をもとに、高齢者世帯の光熱費の平均額や生活費に占める割合、現役世代との違いなどをまとめました。また、光熱費の節約に役立つポイントも紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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高齢無職世帯の光熱費は生活費の約1割

総務省「家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の光熱・水道費は平均2万2611円です。また、65歳以上の単身無職世帯の光熱・水道費は平均1万4704円という結果が出ています。
 
いずれの世帯でも、光熱・水道費が生活費全体に占める割合は約1割で、家計の中でも割合が高い支出の1つです。
 

現役世代と高齢世代で光熱費の金額や割合は変わる?

現役世代と高齢世代では、光熱費の金額に差があるのでしょうか。「家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)」をもとに、二人以上世帯の光熱・水道費の平均額を世帯主の年齢別にまとめました(図表1)。
 
【図表1】
 

年齢 光熱・水道費 生活費総額 光熱・水道費の割合
25~34歳 1万9243円 26万1514円 7.4%
35~44歳 2万2929円 29万4839円 7.8%
45~54歳 2万5466円 34万9959円 7.3%
55~64歳 2万6145円 33万2247円 7.9%
65歳~ 2万4531円 24万9501円 9.8%

 
総務省「家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)」をもとに筆者作成
 
世帯主の年齢で生活費そのものは変化していますが、光熱費はどの世代でもそれほど大きな差はありません。生活費に対する割合を見ると、現役世代はいずれも7%台なのに対して、65歳以上の世代では9%台です。
 
一般的に収入がピークを迎える40~50代の世代と比較すると、高齢者世帯では光熱費の負担がより大きく感じられる可能性があります。    
     

退職後の生活で上手に光熱費を節約する方法

退職して家にいる時間が長くなると、電気やガスを使う機会も現役時代より多くなります。老後の生活費を光熱費が圧迫しないよう、意識して節約に取り組むことが大切です。
 
例えば、次のような節約方法があります。
 

●電気の契約内容を見直す
●省エネを意識して家電やガスをつかう
●家の外で過ごす趣味を作る

 
以下で1つずつ解説します。
 

電気の契約内容を見直す

まずは、電気の契約内容を見直してみましょう。例えば、子どもの独立前の同居人数が多いときのまま、アンペア数が不必要に大きい契約になっている場合があります。契約アンペア数を下げると、一度に使える電力は小さくなりますが、電気の基本料金の節約が可能です。
 
また、深夜電力が安いプランから昼間在宅する世帯に合ったプランに変更する、電気とほかのものを抱き合わせて契約すると割引になるサービスを利用するなど、見直しポイントはさまざまあります。
 

省エネを意識して家電やガスをつかう

家電やガスを使うときは、省エネを意識しましょう。冷房の設定温度を上げる、冷蔵庫の開け閉めを小まめにする、風呂の24時間追いだき機能を切っておくなどの方法がよく知られています。
 
また、家電やガス機器の省エネ性能は年々向上しています。古い機器を使っている場合は、思い切って買い換えることが結果的には節約につながる場合もあるでしょう。
 

家の外で過ごす趣味を作る

家の外でできる趣味を見つけて在宅する時間を減らすことも、光熱費の節約につながります。ウォーキングに出掛ける、図書館に通うなど、自宅の外でお金をかけずにできる趣味はたくさんあります。時間が自由になる退職後だからこそできる趣味を、ゆったりと楽しんでみてはどうでしょうか。     
 

光熱費は老後の生活で節約したいポイントの1つ

光熱費は、高齢者世帯の生活費の約1割を占める、無視できない支出です。自宅で生活する以上は年齢にかかわらず発生する費用なので、収入の多い現役世代と比べると負担が大きく感じられる可能性もあります。退職後の家計にゆとりを持つためにも、契約内容の見直しや省エネ家電への買い換えなどの節約ポイントを知って、上手に支出を引き締めましょう。
 

出典

総務省 家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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