有休を連続で1週間使うのは「非常識だ」と言われました。ボーナスも下げられそうなのですが、自由に使えるものではないのでしょうか? 本当に非常識なんですか?

配信日: 2023.12.14 更新日: 2024.10.10

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有休を連続で1週間使うのは「非常識だ」と言われました。ボーナスも下げられそうなのですが、自由に使えるものではないのでしょうか? 本当に非常識なんですか?
有給休暇は労働者の権利なので、自由に使うことができます。そのため、連続で1週間使っても原則として問題ありません。
 
しかし、管理職から有給休暇を連続で取ることを止められてしまうトラブルも考えられます。また、ボーナスを下げられたり、昇進を遅らせられたりする可能性があると、有給休暇の連続消化は難しいかもしれません。
 
そこで本記事では、有給休暇の連続取得が可能なのかについて解説していきます。有給休暇を取得しやすい環境づくりについても紹介するので参考にしてください。
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そもそも有給休暇制度とは?

有給休暇制度は労働者に認められた権利の1つで、一定期間勤続した場合に有給で休暇することを認めるものです。この場合の休暇は心身の疲労や回復が目的であり、労働者は自由に使うことができます。パートタイム労働者のような短時間労働者も要件を満たせば取得可能です。
 
対象となるのは、付与日の直前1年間で出勤率が8割以上ある労働者です(最初の付与に関しては付与日の直前6ヶ月)。6ヶ月を過ぎた労働者には10日の有給が付与され、1年を経過するごとに勤続年数に応じた有給が付与される仕組みです。短時間労働者は付与される日数が異なるので確認しておきましょう。
 

有給休暇の連続消化は拒否できない

有給休暇は労働者に与えられた権利なので、連続で消化することは可能です。しかし、会社によっては連続消化を止められることも考えられます。
 
そもそも、有給休暇は付与された日数の範囲であれば連続で取得しても問題ありません。「会社側に認めてもらう」性質のものではなく、労働者が有給休暇を使いたい日を前日までに指定することで無条件に与えられるものです。そのため、会社側は労働者から連続で消化したいと申し出があった場合は拒否できないことになります。
 
もっとも、会社側には時季変更権があり、場合によっては有給休暇の取得日を変更してもらうことも可能です。しかし、この時季変更権は「繁忙期だから」「代わりがいないから」といった理由では行使できないので、かなり限定的なものだといえるでしょう。
 

ボーナスを下げられた場合は違法に!

有給休暇を連続で消化したことによってボーナスを下げられるといった不利益を被ることを不安に思っている人もいるでしょう。しかし、有給休暇を使ったことで不利益を被らせることは労働基準法違反です。また、有給休暇を使わないことで利益になることも同じく禁止されています。安心して有給休暇を使ってください。
 

有給休暇を使いやすい環境づくり

有給休暇を連続で消化しても問題はありませんが、職場に迷惑をかけてしまうことを気にする人も多いと思います。この場合は、有給休暇を取得しやすい環境づくりが大切です。
 
具体的には上司が積極的に声掛けをし、自ら有給休暇を使うといったことも考えられます。また、長期の有給休暇となる場合は、事前に同僚に伝え、引継ぎをしておくなど準備をすることも必要でしょう。
 
コミュニケーションの取りやすい職場が有給休暇を使いやすい職場につながります。周囲の協力も必要なことなので、職場全体で有給休暇を使いやすくするためにはどのようにすればよいかを日ごろから考えておくこともおすすめです。
 

出典

厚生労働省 年次有給休暇とはどのような制度ですか。パートタイム労働者でも有給があると聞きましたが、本当ですか。
東京労働局 しっかりマスター労働基準法有給休暇編
厚生労働省 労働時間等見直しガイドライン
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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