更新日: 2023.12.14 家計の見直し

「石油ファンヒーター」と「エアコン」はどっちが安い? それぞれのメリットについても解説

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

「石油ファンヒーター」と「エアコン」はどっちが安い? それぞれのメリットについても解説
これから真冬になると、一層寒さが厳しくなっていきます。寒さをしのぐために暖房器具は必須ですが、石油ファンヒーターとエアコンはどちらの方がランニングコストは安いのか気になる人も多いのではないでしょうか。
 
本記事では、石油ファンヒーターとエアコンでどちらの方がランニングコストは安いのか計算しています。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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電気料金の計算方法

電気料金は消費電力(kW)×1kWあたりの電気料金単価(円/kWh)×使用時間(時間)で求められます。
 
消費電力は品物によりますので、同一ではありません。1kWあたりの電気料金は公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が定めている目安単価の31円とします。使用時間については、今回は1日8時間、3ヶ月分(90日間)の720時間と仮定します。
 

燃料代の計算方法

石油ファンヒーターの燃料代は燃料消費量(L/h)×灯油価格(円/L)×使用時間(時間)で計算が可能です。
 
こちらも燃料使用量は品物によってさまざまです。灯油価格は資源エネルギー庁の石油製品価格調査で12月4日(月)時点として公表されている、116.2円とします。使用時間は電気料金と同様、今回は1日8時間、3ヶ月分(90日間)の720時間で計算していきます。
 

石油ファンヒーターの電気代と燃料代はいくらか

石油ファンヒーターは電気を使いながら灯油を燃焼させて部屋を暖めるタイプのファンヒーターです。今回は省エネ性能で売り出している、コロナのWZシリーズ(FH-WZ3623BY)で計算していきます。
 
この商品の場合、消費電力は弱燃焼時で0.004kW、強燃焼時で0.0095kWです。そのため、計算式に当てはめると、3ヶ月間の電気代は次のとおりです。
 

●弱燃焼時:0.004kW×31円/kWh×720時間=89円
●強燃焼時:0.0095kW×31円/kWh×720時間=212円

 
続いて燃料代ですが、燃料消費量は一般的に0.2~0.3L/h程度ですので、両方で計算していきます。
 

●0.2L/hの場合:0.2(L/h)×116.2(円/L)×720(時間)=1万6732円
●0.3L/hの場合:0.3(L/h)×116.2(円/L)×720(時間)=2万5099円

 
電気代と合わせると、だいたい3ヶ月間で1万6821円~2万5311円くらいです。
 

エアコンの電気代はいくらか

続いて、エアコンの電気代について見ていきましょう。先述したコロナの石油ファンヒーターは10畳程度の部屋を対象とした省エネタイプです。同じくらいの部屋を対象とした省エネタイプとして、ダイキンのうるさらXシリーズ(AN284ARS-W)を見ていきます。
 
この商品では、暖房時の消費電力は平均(暖房時期間合計)で0.66kWです。そのため、計算すると3か月間の電気代は次のとおりです。
 
0.66kW×31円/kWh×720時間=1万4731円
 
ざっくりとした計算では、エアコンの方が石油ファンヒーターよりもランニングコストは安くなりそうです。
 

エアコンと石油ファンヒーターは使い分けが大切

ランニングコストだけをみるとエアコンに軍配が上がりそうですが、石油ファンヒーターにもメリットは多くあります。例えば、石油ファンヒーターを使えばエアコンよりも早く部屋全体を暖められます。また、エアコンは取り付けに工事が必要ですが、石油ファンヒーターは電源があればどこでも使えます。
 
一方、エアコンは石油ファンヒーターよりもランニングコストが少なく、暖房だけでなく冷房も兼ねて利用が可能です。また、石油ファンヒーターは子どもやペットなどがぶつかったりすれば、火災ややけどの心配もありますが、エアコンは手が届かない高い場所にあるため安全です。
 
どちらも一長一短がありますので、生活環境や暖めたい場所などに応じて使い分けましょう。
 

出典

公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A

経済産業省資源エネルギー庁 石油製品価格調査

コロナ 製品情報サイト WZシリーズ

ダイキン Rシリーズ仕様(スペック)

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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