更新日: 2024.10.10 貯金
手取り20万円、35歳にしてようやく「400万円」貯まりました。30代でこの貯蓄額は多いほうですか? もっと節約などして頑張るべきでしょうか…?
本記事では独身世帯と2人以上世帯に分けて貯蓄額を紹介します。
執筆者:小林裕(こばやし ゆう)
FP1級技能士、宅地建物取引士、プライマリー・プライベートバンカー、事業承継・M&Aエキスパート
30代の平均貯蓄額
単身世帯と2人以上世帯に分け、貯蓄額の平均値と中央値を示したものが図表1です。平均値は一部の異常値の影響を大きく受けてしまうため、中央値がより参考になるでしょう。
図表1
金融広報中央委員会 令和4年(2022年)家計の金融行動に関する世論調査より筆者作成
図表1の中央値を参考にすると、単身世帯よりも2人以上世帯の方が125万円多く貯蓄ができているようです。貯蓄額が400万円の人は、同年代の人の中では比較的多い貯金額であるといえます。ここからは、単身世帯と2人以上世帯それぞれの金融資産保有額分布を見ていきましょう。
30代単身世帯の金融資産保有額分布
30代単身世帯の金融資産保有額分布は図表2の通りです。
図表2
金融広報中央委員会 令和4年(2022年)家計の金融行動に関する世論調査より筆者作成
図表2によると、貯蓄額200万円以下の人が全体の約60%を占めています。多くの人が貯蓄に苦戦しているように見受けられます。
30代2人以上世帯の金融資産保有額分布
30代2人以上世帯の金融資産保有額分布は図表3の通りです。
図表3
金融広報中央委員会 令和4年(2022年)家計の金融行動に関する世論調査より筆者作成
図表3によると、貯蓄額200万円以下の人は全体の約48%です。貯蓄額が500万円超の人は約33%です。単身世帯と比べて貯蓄の意識がやや高いことが分かります。家庭を持ち、節約の重要性を認識する人が増えるのでしょうか。
無理せず自分のペースで貯蓄を
貯蓄額が飛び抜けて多い人は、親族からの相続や贈与により財産を取得したというケースもあります。そのような人を見て自分のペースを乱す必要はありません。固定費の削減など、可能な範囲から取り組んでください。
格安SIMへの変更や不要なサブスクリプション解約などは代表例です。1度変更するだけで、その後は労力がかからず節約できる固定費の削減から始めてみましょう。
出典
金融広報中央委員会 令和4年(2022年)家計の金融行動に関する世論調査
執筆者:小林裕
FP1級技能士、宅地建物取引士、プライマリー・プライベートバンカー、事業承継・M&Aエキスパート