更新日: 2024.10.10 ライフプラン
出産する場所によっての費用格差!なんと、差額は20万円以上?知っておくべき出産費用の真実。
公益財団法人国民健康保険中央会によると、47都道府県の中で出産費用が一番高額なのが東京都で、平均値(正常分娩による出産の際の、妊婦の合計負担額の平均の比較)が62万1814円、一番低いのが鳥取県の39万6331円となり、なんとその差額は22万5483円にものぼります。
もちろんこれは平均値ですし、さまざまな条件はありますが、どこで子どもを産むかによって、これだけかかる費用が変わると考えることができます。全国的に見ると、やはり東京を中心とした関東圏の金額が高く、ついで近畿地方となり、九州、四国、中国地方は比較的低い金額となっています。
出産は、人生でもそんなに多くは経験しない一大事です。お金の面でも大きな金額が動くもの。何を知って準備をすればよいのか考えてみたいと思います。
Text:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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出産育児一時金でどこまでまかなえるか?
『出産育児一時金』という制度をご存じでしょうか?国内で出産を経験した人ならば、ほとんどの場合、この制度を利用しているかと思います。
出産や妊娠にかかる費用は健康保険がききません。そのため、家計への負担を軽減するために、このような制度がつくられました。どの健康保険でも一律に42万円支給されます(条件によって40万4000円になる場合もある)。
42万円も、もらえるのかと思う方も多いかと思いますが、この42万円という金額と前述の都道府県別の出産費用の平均値を照らし合わせると、実は出産費用の平均が42万円以下なのは鳥取県、熊本県、沖縄県の3県だけなのです。
42万円以上の費用は妊婦が実費にて、医療機関に支払うことが基本になっているので、出産費用が高ければ高いほど単純にお金がかかるといえます。
家計の負担を抑えて、出産するには?
とても乱暴な話をすれば、現在の住まいが東京、もしくはわりと出産費用が高い県であるならば、鳥取県や熊本県、沖縄県に行って出産をすれば出産費用は低く抑えることができる可能性は高いと言えます。ただ、縁もゆかりもない土地で出産をするなんて、無謀なことは誰も考えないと思います。
しかし、状況によっては、里帰り出産が可能であったり、住まいが県境であれば出産をすることができる地域の選択肢が、今の住まい近郊以外にもあるかもしれません。その地域の産院や医療機関の情報をよく調べて検討することで、出費を抑えることができるかもしれません。
また、ここまで地域による格差を考えてきましたが、やはり産院や医療機関による差もさまざま。「セレブ医院」などと呼ばれ、費用は高いがサービスは一流という機関もあれば、分娩数が多く、部屋や環境、食事も一般的なのに高額な出産費用となる機関、場所は地方でも一人部屋で豪華な食事、エステなどのオプションもつくのに出産費用は42万円内でお釣りがくるなんていう機関もあります。
出産は命にもかかわる大切なことですし、生活や家族の環境次第で、あまり自由の利くものではないかもしれません。
しかし、最初から色々なことをあきらめるのではなく、しっかりと候補を挙げて比較し、検討するだけで、自分の望む出産に近づけるかもしれません。
引用先:公益財団法人国民健康保険中央会『出産費用の都道府県別平均値、中央値(病院・診療所・助産所の合計)』
Text:FINANCIAL FIELD編集部