更新日: 2024.10.10 その他家計
学校の制服や体操服が少しずつ値上げされているので買い替えが負担です。安く抑える方法はないのでしょうか?
しかし、在学中に体型に合わなくなったり、劣化したりで買い替えをすることも出てくるでしょう。本記事では、少しでも家計の負担を抑えるために国が行っている取り組み、制服を安く購入するためのコツについて紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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学校制服の価格に対する国の取り組み
学校制服の価格は、通学する学校によって幅がありますが、総務省の「小売物価統計調査」によると、2023年3月の男子用学校制服は3万5788円、女子用は3万4026円です。
2022年3月は男子が3万5563円、女子が3万4295円、2021年3月は男子が3万4416円、女子が3万2235円と少しずつ値上がりしています。体操服のデータはありませんが、相場として3000円前後、ジャージ上下で1万円程度かかるようです。こちらも、2022年頃から値上げされているケースが多くみられます。
そこで、国の機関である公正取引委員会は、保護者の経済的負担を軽減するために、制服など学用品の価格に対する活動に力を入れています。
実態調査を通じて、業界の取引慣行の是正や制度の見直しを進めて、価格やサービスの競争を促す活動を行っています。平成29年11月には、公立中学校の制服取引の実態について調査を実施し、競争政策の観点から提言をしました。提言の効果により、学校の制服の平均価格は提言未実施の学校よりも低くなりました。
また、令和2年においては、愛知県豊田市の県立高校6校の制服を販売する業者に対して、独占禁止法違反で排除命令を出しました。その影響で、豊田市では制服販売店の行動に変化がみられたのです。制服の価格カルテルが消滅し、全国平均よりも制服価格が下落しました。
公正取引委員会は、今後もさらなる価格競争を促すために、制服販売店だけでなく学校への取り組みを強化すると表明しました。さらに、価格競争の促進を制服だけでなく、その他学用品についても進めるとしています。
こういった取り組みで制服価格が下がるのは喜ばしいことですが、購入費用を抑える方法を知ることで、さらに費用負担を減らすことも検討してみましょう。
キャンペーンの利用やサイズの考慮
制服購入費用を安く抑える方法の一つとしてキャンペーンを利用すること、サイズを考慮することも手段の一つです。
制服を販売しているお店ごとに、さまざまなキャンペーンを実施しています。早めに予約をすることで通常価格よりも数十%割引をしたり、商品券をプレゼントしたり、お店ごとに魅力的な特典を用意しています。価格や特典内容を比較して、よりお得に購入できる店舗を選びましょう。
また、中学や高校は子どもの成長期です。成長することを考慮してある程度サイズに余裕があるものを選んでおくと、頻繁な買い替えを防げます。制服のサイズが小さくなったときは、購入したお店でお直しに対応してもらえるケースが多いので、購入前に確認しておきましょう。
中古の制服を有効活用する
制服購入価格を抑えるために、中古の購入を検討してみましょう。中古の制服などは、さまざまな場所で販売されており、制服販売店が自店で購入した制服を買い取っての販売や、地域の掲示板や中古制服の販売業者などでも中古の制服が取引されています。
まずは、どのような手段で中古の制服を購入できるかを調べてみることです。ほかにも、知人から制服のお下がりをもらえれば、費用負担を軽減できます。近所の人や友だちに、制服のお下がりを譲ってもらえそうか、譲ってくれそうな知り合いがいるかを相談してみましょう。
制服をできるだけ安く購入して費用を抑えよう
学校入学時には、制服や体操服の購入による費用負担が重くのしかかります。物価が上昇している状況において、その負担はますます大きくなるでしょう。
そこで、家庭の経済的な負担を抑えるために、制服や学用品の価格競争の促進に国が取り組んでいます。販売店でお得に購入するキャンペーンや中古品を活用するなどして、よりお得に学用品を購入してみましょう。
出典
総務省統計局 小売物価統計調査(動向編)
公正取引委員会 学校制服の取引実態に関する事後検証報告書について
公正取引委員会 全国の学校制服価格の変化状況に係る効果検証
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー