更新日: 2024.10.10 働き方
一日に何回もたばこ休憩をするのに定時で帰る上司。法的に問題はないのでしょうか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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労働時間とは?
厚生労働省によると、「労働時間とは、使用者の指揮命令下に置かれている時間のこと」をいいます。つまり実際に仕事をしていない時間でも、使用者が指示したときにすぐに仕事に移ることができれば、労働時間であるといえるのです。
例えば、レストランにお客が誰もいないとします。しかし、ホールスタッフはお客が来店したときにすぐに接客できるように、店内で待機していなければなりません。このような場合、実際に料理の注文を聞いたり、お皿を運んだりしていなくても、労働時間と見なされるのです。
ちなみに、このような待機時間のことを「手待ち時間」といいます。一方、使用者の指揮命令下におらず、何をやってもよい時間は休憩時間と見なされ、給与が支払われることはありません。
たばこ休憩が労働時間かどうかの判断基準とは?
前項の「労働時間とは?」で解説した通り、上司のたばこ休憩が労働時間となるかどうかは、何かあったときにすぐに仕事に移ることができるかどうかで決まります。そのため、喫煙所にいても何かあったときにすぐに仕事に移ることができる場合は、労働時間となるのです。逆に喫煙所が会社から離れていて、すぐに仕事に対応できないとなると、休憩時間と見なされてしまいます。
とはいえ、大半の会社では、たばこ休憩を労働時間として扱っています。また、たばこを吸わない人でも、トイレやお茶などでいったん仕事の手を止めることもあるでしょう。そのため「お互い様」と考えた方が、職場の人間関係もうまくいくのではないでしょうか。
しかし、上司のたばこ休憩の時間があまりにも長すぎる場合には、「職務専念義務」「安全配慮義務」を怠っていると見なされ、懲戒の対象になる可能性もあるでしょう。
たばこ休憩=休憩時間と見なされるか確認して告発するか考えよう
上司がたばこを吸っていても、すぐに仕事に移れれば、労働時間と見なされます。逆に喫煙所が会社から離れていて、すぐに仕事に対応できないと、休憩時間となってしまうのです。
たばこ休憩については、労働基準法などに基準が明記されているわけではないので、判断が難しいところです。風通しのよい職場などであれば、たばこを吸わない人たちも息抜きができるよう、ちょっとした時間をつくることを提案してみるのもよいかもしれません。
出典
厚生労働省 労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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