更新日: 2024.10.10 働き方
【働きすぎた…】残業時間が増え、産業医との「面談」が必要になりました。費用は掛からないけど少し面倒です。
従業員の心身の健康を守るために、事業者には、一定時間以上の長時間労働者に対して医師による面接指導を受けさせることが義務付けられているのです。
本記事では、長時間労働者に対する面接指導について、基準となる労働時間や、制度を利用することによる金銭的なメリットをご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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長時間労働者に対する面接指導とは?
長時間労働により疲労が蓄積すると、脳・心臓疾患を発症するリスクが高くなるといわれています。また、うつ病などの精神疾患の発症を招く恐れもあるでしょう。
そういった事態を予防するためにも、労働安全衛生法第66条の8では、医師による面接指導が行われなければならない旨が定められています。
長時間労働者となっている従業員の健康状況を医師が把握するとともに、心身の健康を維持できるよう指導を行うことが主な目的です。事業者は医師から面談結果を聴取し、その意見を基に部署異動や労働時間の短縮・休職など、必要な措置をとる必要があります。
面接指導の対象となる労働時間は?
厚生労働省によると「月80時間を超える時間外・休日労働を行った労働者で、疲労の蓄積があり面接を申し出た者」に対して、面接指導が義務付けられます。
研究開発業務従事者や高度プロフェッショナル制度適用者については、別の基準が設けられているため、確認しておくといいでしょう。
また、会社が自主的に定めた基準に該当する者は、面接指導が努力義務となっています。
面接指導を受けることによる金銭的なメリットは?
医師による面接指導を受けることで、今どのくらい疲れているのか、ストレスがたまっているのかを確認できます。
同時に、疲労やストレスによって引き起こされる脳・心臓疾患やメンタルヘルスの不調を防ぐことにもつながるでしょう。
面接指導を受けず心身の病気を抱えてしまった場合、医療機関にかかる費用や、仕事を休まなければならなくなったときの金銭的な負担が大きくなることも考えられます。そういった負担をなくせる可能性があることは、大きなメリットといえるでしょう。
面接指導を受けることで将来の金銭的な負担を減らせる可能性がある
残業が多くなり、働く時間が長くなると、会社から産業医との面談をするように言われることがあります。この面談は「面接指導」と呼ばれるもので、今自分が抱えている疲労やストレスの程度や健康状況を把握することにつながります。
面接指導の結果、働き方に問題があると判断されれば何らかの措置が講じられることになるでしょう。
時間をつくることが難しかったり、面倒に感じたりするかもしれませんが、面接指導を受けることで心身の病気を予防でき、それによる金銭的負担も減らせる可能性があるため、前向きに検討してみることをおすすめします。
出典
厚生労働省 長時間労働者への医師による面接指導制度について
デジタル庁 e-GOV 法令検索 労働安全衛生法 第七章 健康の保持増進のための措置 (面接指導等)第六十六条の八
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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