更新日: 2024.03.04 働き方

友人は中小企業を中心に就活をしているようです。都内の企業なら給与も期待できるでしょうか?

友人は中小企業を中心に就活をしているようです。都内の企業なら給与も期待できるでしょうか?
国内企業の9割以上は中小企業です。また、従業員人口の7割近くが中小企業で働いています。そのため、中小企業を中心に就活をしている人がいても不思議ではありません。
 
ただ、中小企業に魅力を感じて就職を考える場合、気になるのは給与ではないでしょうか。大企業に比べて、中小企業は給与が低いというイメージがありますが、都内の企業なら全国平均を上回るのでしょうか。
 
本記事では、今後の中小企業の賃上げ動向などとともに解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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中小企業とは

中小機構によると、2016年の中小企業数は357万8176社で、全企業数の99.7%を占めています。
 
また、従業員数は約3220万人で、全従業員数の68.8%が中小企業で働いていることになります。このデータからは、中小企業が日本の雇用を大きく支えていることが分かります。では、中小企業とは、一体どのような企業を指すのでしょうか。
 
中小企業の定義は、完全に定まっているわけではなく、法律や省庁などによって異なります。原則として用いられるのは「中小企業基本法」による定義です。同法律では、業種を4つに分類したうえで、それぞれに規定した資本金か常時使用する従業員数によって、中小企業であるかどうかを決めています。
 
一方、厚生労働省では、常時使用する従業員数10~99人の企業を小企業、同100〜999人の企業を中企業としています。この定義に基づけば、従業員数10~999人の企業が中小企業です。
 

都内の中小企業の給与は「全国の中小企業の平均」を上回る

国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、従業員30人以上100人未満の中小企業の平均給与(給料と手当)は、約365万円(年額)でした。
 
一方、東京都産業労働局「中小企業の賃金・退職金事情(令和5年版)」によると、都内にある従業員10〜299人の中小企業で令和4年の年間給与支払額は、約622万円です。
 
従業員人数の幅などが異なるデータなので参考程度にしかみられませんが、都内の中小企業の平均給与は、全国の中小企業の平均給与を大幅に上回っていることになります。
 

中小企業の今後の賃上げ動向

中小企業庁「中小企業白書・小規模企業白書 2023年版」によると、2020年の賃上げ実施割合は38.2%でしたが、2022年には52.6%に上昇しています。また、賃上げの流れは、実施率だけでなく賃上げ率にも及んでいます。
 
また、経団連(日本経済団体連合会)によると、2023年の中小企業の賃上げ率は3%(前年比1.08%増)でした。これは、1994年以来、約30年ぶりのアップ率ということです。では、2024年度の賃上げ率はどうなるのでしょうか。
 
連合(日本労働組合総連合会)は、2024年度の春闘で、中小企業も含めた「5%以上」の賃上げを目指すことを公表しています。ただ、中小企業の賃上げには、原材料費や労務費などのコスト上昇分の価格転嫁が欠かせません。
 
ところが、2023年9月時点のコスト全体の転嫁率は45.7%(中小企業庁調べ)で、まだまだ多くの中小企業が、上昇分すべての価格転嫁をできずにいます。このような状況にあることから、多くの中小企業が5%以上の賃上げ率上昇を実現できるかどうかは、予断を許さない状況にあるといえるでしょう。
 

春闘の「企業側の回答」に注目しよう

都内の中小企業の平均給与は、全国の中小企業の平均給与より大幅に上回っていることが分かりました。
 
2024年度の賃上げ率が決まる、主な企業の春闘はすでに始まっています。2月中には、賃上げ率などに関する労働組合側の要求が終了し、3月になると企業側の回答が始まる予定です。全従業員数の7割近くが働く中小企業の給与がどうなるのか、企業側の回答に注目していきましょう。
 

出典

中小機構 日本を支える中小企業
e-GOV 中小企業基本法
厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況:主な用語の定義
国税庁 民間給与実態統計調査
東京都産業労働局 中小企業の賃金・退職金事情(令和5年版)
経済産業省 中小企業庁 中小企業白書・小規模企業白書 2023年版
一般社団法人日本経済団体連合会 週刊 経団連タイムス 2023年8月31日 No.3603 2023年春季労使交渉・中小企業業種別妥結結果(最終集計)
経済産業省 中小企業庁 価格交渉促進月間(2023年9月) フォローアップ調査の結果について(速報版)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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