ツルツルになった自家用車のタイヤ。「交換」を勧められましたが、「パンク」しているわけじゃないし、「節約」のために我慢してもよいですか?
配信日: 2024.03.05 更新日: 2024.10.10
本記事では、タイヤ交換の必要性や交換時期の目安、自家用車のタイヤ交換の費用の相場について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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タイヤ交換の必要性
車のタイヤは、消耗品です。経年劣化で固くなったり、走行ですり減ったりするため、定期的な点検や交換を行わなくてはなりません。
節約のためにタイヤ交換を怠ると、以下のようなトラブルが起こるリスクがあるため、注意が必要です。
・交通事故を招くリスクが高まる
劣化したタイヤは、ブレーキ性能に影響を及ぼす恐れがあります。固くなり柔軟性が失われたタイヤは、グリップ力が低下するため、ブレーキをかけたときに制動距離が長くなりやすい状態です。ブレーキの効きが悪くなると、追突事故やスリップ、バーストなどを起こしかねません。
・乗り心地が悪くなる
劣化して固くなったタイヤは、振動や衝撃などが吸収されにくくなるため、乗り心地が悪くなります。また、劣化したタイヤは燃費にも影響を及ぼします。車の燃費が気になる場合は、低燃費タイヤへの交換を検討してみることも一つの手です。
・車検に通らなくなる
国土交通省が公表している道路運送車両の保安基準の細目を定める告示(国土交通省告示第619号)第167条4項の2で、タイヤの溝は「いずれの部分においても1.6mm以上の深さを有すること」と定められています。そのため、残り溝が1.6mm以下のタイヤは車検に通りません。
タイヤ交換時期の目安
タイヤの寿命は、タイヤの種類や走行距離によって変わるため、一概にはいえません。
・スリップサインをチェック
タイヤ交換のタイミングの判断基準として、スリップサインがあります。スリップサインとは、タイヤの溝の深さが1.6mmになると現れるサインです。
タイヤの側面にある三角マークの延長線上にある接地面を見ることで、スリップサインが出現していないかが確認できます。表面がツルツルのタイヤは、残り溝が1.6mm以下となっている可能性が高いため、早急に交換したほうがよいでしょう。
タイヤ交換の費用の相場
タイヤ交換時にかかる費用の相場は、以下のとおりです。
・タイヤ本体代
軽自動車のタイヤ4本あたりの相場は、13インチや14インチが約1万2000~4万円、15インチが約1万5000〜5万2000円です。セダンのタイヤ4本あたりの相場は、15インチが約1万5000~5万円、16インチが約4万~5万円、17インチが約4万~6万円です。
・エアバルブ代
エアバルブは、タイヤに空気を入れる注入口の部品です。1個あたりの相場は約500円です。
・タイヤ交換の工賃
タイヤ1本あたりの工賃の相場は、タイヤ専門店が約1500円~、ディーラーが約1600円~です。カー用品店やガソリンスタンド、整備工場などへ依頼する場合の相場は約1000円となっています。
・廃タイヤ処分費用
廃タイヤは、適正処理困難物に指定されているため、原則自治体のごみ回収には出せません。ただし、自治体によっては別料金で廃タイヤを回収しているところもあるため、自分で処分する場合は自治体へ問い合わせてみるとよいでしょう。整備工場やガソリンスタンドなどへ依頼する場合の費用の相場は、1本あたり約500円です。
・軽自動車のタイヤを交換した場合の相場の目安は2万2000~5万円
タイヤ専門店で軽自動車のタイヤを4本交換した場合の相場は、タイヤ本体代が約1万2000~4万円、エアバルブ代が約2000円、工賃が約6000円、廃タイヤ処分費用が約2000円です。つまり、軽自動車のタイヤ交換は約2万2000~5万円の費用がかかります。
パンクしていないタイヤでも交換が必要!
タイヤは、経年劣化で固くなっていくだけでなく、走行で表面が徐々にすり減っていきます。劣化したタイヤで走行すると、交通事故を招くリスクが高まるため、注意が必要です。また、残り溝が1.6mm以下の場合は、法令違反となり車検が通らなかったり処罰の対象となったりします。
なにより、すり減ってツルツルになったタイヤで走行することは自分にとっても周りのドライバーにとっても大変危険です。タイヤ交換には、5万円以上の高額な費用がかかるため、我慢すれば節約にはなります。しかし、安全のためにも、定期的に溝のチェックを行い、適宜タイヤ交換を行うようにしましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー