更新日: 2024.03.11 貯金

「定年後10年」は貯金だけで暮らす予定です。年金を受け取る「75歳まで」いくらあれば安心でしょうか?

「定年後10年」は貯金だけで暮らす予定です。年金を受け取る「75歳まで」いくらあれば安心でしょうか?
近年、平均寿命の延長に伴い、老後の生活資金をどのように確保するかが、ますます重要になっています。対策の一つとして、年金の繰下げ受給があります。年金の受給が始まる年を遅らせると、受給額を増やすことが可能になります。
 
年金を仮に75歳から受給する場合は、65歳で定年を迎えたあとに、10年間分の生活費はどうするかを考えなくてはなりません。今回は、年金を繰下げ受給した場合に、生活費はどれくらい必要なのかについて調べてみました。
FINANCIAL FIELD編集部

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10年間で必要な生活費は?

65歳で定年後、75歳までの10年間に必要な金額を計算してみましょう。総務省の「家計調査報告」によると、2022年の時点で、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における支出額の平均は、税金や社会保険料なども合わせて、月に26万8508円、65歳以上の単身無職世帯では、15万5495円です。
 
10年間に必要な金額は、夫婦のみの世帯で約3222万円、単身世帯で約1866万円となり、それぞれ、最低でもこれぐらいの金額を貯蓄しなければならないことになります。
 
金額は平均金額で算出したものであり、支出額は各世帯によって変わります。場合によっては、より多くの金額が必要になることもあるため、現在の支出額を把握して、見積もってみましょう。
 
ちなみに年金を、65歳ではなく、75歳から受け取ることにはメリットがあります。年金の受給開始年齢を65歳以降に繰り下げると、受給額を増額できるため、繰り下げ期間が長ければ長いほど、増額率も大きくなります。
 
例えば今回のように、65歳から75歳までの10年間年金の受給を繰り下げた場合は、年金額は84%増加します。
 

10年の間に考えられるリスク

10年間の生活費が予定していた金額内に収まれば問題はありませんが、実際には、予想よりも支出が増加する可能性があります。そのため、余裕を持たせた金額を貯蓄しておくことが大切です。
 

病気やけがなどによる医療費の増加

年齢を重ねるにつれて、病気にかかりやすくなったり、けがをしやすくなったりします。それに伴って、治療費や薬代が増加する可能性があり、病気やけがの程度によっては、治療が長期間にわたったり、治療のために高額な費用がかかったりすることが考えられるでしょう。
 
厚生労働省による令和3年の国民医療費のデータでも、一人当たりの年間医療費は、65歳以上の場合で75万4000円、70歳以上で82万4500円、75歳以上で92万3400円と、年齢が上がるにつれて増えていくことが明らかになっています。
 

経済状況の変化

10年間という期間は長く、この間に経済状況が変化する可能性があります。例えば、日本は長い間、デフレーションの状況が続いていましたが、ここ数年は物価上昇の傾向が出始めています。
 
今以上にインフレーションが進み、家賃や食費などが高騰すると、シミュレーションした生活コストよりも多くの費用が必要になるでしょう。結果的に、定年後10年間分としてためた生活費では足りなくなることも考えられます。
 

貯金だけで生活するには必要な生活費を知ることから始めよう

定年後の10年間を貯金だけで生活するには、ご自身の生活費のシミュレーションから始めましょう。総務省の2022年「家計調査報告」に基づいて試算すると、夫婦世帯では約3222万円、単身世帯では約1866万円の生活費がかかることになりますが、将来にかかる突発的な費用や物価の変動も踏まえて、余裕を持った資金計画を立てましょう。
 

出典

厚生労働省
 令和4年 簡易生命表の概況 表2 平均寿命の年次推移 (2ページ)

総務省統計局
 政府統計の総合窓口(e-Stat) 厚生労働省 令和3年度国民医療費 統計表 表番号9 国民医療費・構成割合・人口一人当たり国民医療費、年次・年齢階級別

 家計調査報告(家計収支編)2022年(令和4年)平均結果の概要 図1 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支 -2022年- ,図2 65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)の家計収支 -2022年-(18ページ)
日本年金機構 年金の繰下げ受給
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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