更新日: 2024.10.10 働き方
【健康診断】週に32時間勤務しているアルバイトです。「健康診断を受けて」と言われましたが、義務なのでしょうか?
条件によってはアルバイトであっても健康診断の義務が課せられるため、自分も対象になるのか確認しておいた方がいいでしょう。本記事では、健康診断を受けなければならない条件や、健康診断の種類について詳しくご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
健康診断を受けなければならない条件とは?
常時使用するすべての労働者が健康診断受診の対象となります。
労働安全衛生規則第44条では、定期健康診断について「事業者は、常時使用する労働者に対し、一年以内ごとに一回、定期に、医師による健康診断を行わなければならない(一部抜粋)」と記されています。
なお、「常時使用する労働者」とは、以下の要件を満たす者を指しています。
・期間の定めのない労働契約により使用されている
・1年以上使用されている
・1年以上使用されることが予定されている
さらに「1週間の労働時間数が、同じ職場における通常の労働者の4分の3以上であること」も、健康診断が必要となる要件に挙げられます。
1週間の労働時間数が通常の労働者の4分の3未満であっても「常時使用する労働者」に該当していれば、通常の労働者の1週間の所定労働時間数の2分の1以上労働している者に対しても、健康診断を実施することが望ましいとされています。
週32時間アルバイトをしている人は健康診断を受ける必要あり?
「アルバイトとして週に32時間勤務しているが、健康診断が必要なのか?」という疑問については、その職場における正社員の労働時間が何時間なのかがポイントになります。
正社員が1日8時間×週5日勤務で週40時間勤務していると考えた場合、その4分の3である「週30時間以上」勤務しているアルバイトは健康診断を受けなくてはならないということです。
また、労働時間数が正社員の4分の3未満であっても、2分の1以上であれば「健康診断を受けることが望ましい」とされているため、「週に20時間以上」勤務している場合も会社の担当窓口に確認しましょう。
健康診断の種類は?
健康診断には、大きく分けて「定期健康診断」と「特殊健康診断」の2種類があります。定期健康診断は職種に関係なく、1年以内ごとに1回、定期的に行う健康診断です。
これとは別に、有機溶剤業務や鉛業務・高気圧業務・放射線業務など、一定の有害な業務に従事する労働者に対しては、雇用形態に関係なく特殊健康診断が義務づけられています。
特殊健康診断の結果によっては、就業場所の変更や労働時間の短縮などの措置を講ずる必要があります。
健康診断の費用は会社と従業員のどちらが負担する?
厚生労働省によると、健康診断の費用について「労働安全衛生法等で事業者に義務付けられている健康診断の費用は、法により、事業者に健康診断の実施が義務付けられている以上、当然に事業者が負担すべきもの」と述べられています。
また、健康診断を受けるために交通費が発生する場合、その交通費に関しても事業主負担である可能性が高いといえるでしょう。
今回のケースでは、健康診断を受けられるように会社に対して申請するとともに、費用負担の面でも会社に負担してもらうように依頼するといいでしょう。ただし、独自のルールを設けている企業もあるため、費用に関する詳細についても会社に確認しましょう。
正社員の勤務時間数によってはアルバイトも健康診断を受けなければならない
一定の条件を満たす労働者は、健康診断を受けることが義務づけられています。アルバイトであっても、条件に当てはまり「週に正社員の4分の3以上」勤務していれば健康診断を受ける必要があります。
1週間の労働時間の上限は40時間であるため、32時間以上アルバイトをしている場合は対象になるでしょう。勤務時間がそれほど長くなくても、正社員の労働時間次第ではアルバイトスタッフも健康診断の対象になるケースもあるでしょう。
また、有害な業務に従事する場合はアルバイトであっても特殊健康診断を受ける必要があるため、詳しく確認しておきましょう。
出典
デジタル庁 e-GOV 法令検索 昭和四十七年労働省令第三十二号 労働安全衛生規則 第四十四条
厚生労働省 よくある質問 健康診断の費用は労働者と使用者のどちらが負担するものなのでしょうか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー