更新日: 2024.10.10 貯金
純金融資産額「5000万円以上」の人は日本にどれくらいいる?「富裕層世帯」の特徴とは?
そこで今回は、5000万円以上の純金融資産額を保有している世帯数や割合、保有資産の規模などをご紹介します。さらに、富裕層と呼ばれる方々の特徴についてもまとめました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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純金融資産額とは
まずは、今回ご紹介する「純金融資産額」について簡単に説明します。
純金融資産額とは、その世帯が持つ金融資産の総額から借り入れなどの金融負債残高を引いたものです。金融資産とは具体的に、以下のものを指します。
●預貯金
●株式
●債券
●投資信託
●一時払い生命保険
●年金保険
例えば、預貯金が1億円で借り入れが2000万円ある場合の純金融資産額は、8000万円です。
純金融資産額別の世帯数
次に、2021年度の国内における純金融資産額別の世帯数を見てみましょう。株式会社野村総合研究所が発表した調査結果・推計結果を基に、純金融資産額別の世帯数などを表1にまとめました。
表1
純金融資産保有額 | 世帯数 | 保有資産規模 |
---|---|---|
5億円以上 (超富裕層) |
9万世帯 | 105兆円 |
1億円以上5億円未満 (富裕層) |
139万5000世帯 | 259兆円 |
5000万円以上1億円未満 (準富裕層) |
325万4000世帯 | 258兆円 |
3000万円以上5000万円未満 (アッパーマス層) |
726万3000世帯 | 332兆円 |
3000万円未満 (マス層) |
4213万2000世帯 | 678兆円 |
※株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は 149 万世帯、その純金融資産総額は 364 兆円と推計」を基に筆者作成
表1のように、5000万円以上の純金融資産保有額を持つ世帯数は473万9000世帯に上ります。
厚生労働省の「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」によると、2022(令和4)年6月2日現在における世帯総数は5431万世帯とのことです。上記から、純金融資産額を5000万円以上持つ世帯は、全体の約8.7%を占めていることが分かります。
富裕層保有資産の国全体の資産の割合
では実際に、富裕層保有資産が国全体の正味資産(国富)に占める割合を見てみましょう。
内閣府経済社会総合研究所 国民経済計算部が調査した「2022年度(令和4年度)国民経済計算年次推計」によると、日本経済全体の正味資産である国富は3999兆1000億円とのことです。
超富裕層・富裕層・準富裕層における純金融資産額は合計622兆円であるため、国全体の資産(正味資産)の約16%となります。
富裕層世帯の特徴
最後に、純金融資産を1億円以上持つ層(富裕層・超富裕層)の特徴を見てみましょう。わが国における富裕層世帯の大きな特徴は、不動産資産の比率の高さです。
同じく株式会社野村総合研究所によると、日本の富裕層以上の世帯が持つ資産の77%が不動産(住宅・宅地)であるとのことです。一方、世界の富裕層における資産内訳では不動産がわずか15%であり、日本の不動産資産比率は高い状況といえるでしょう。
総金融資産額5000万円以上の世帯は全体のおよそ8.7%
今回の結果より、5000万円以上の純金融資産額がある世帯は全体の約8.7%であることが分かりました。さらに超富裕層・富裕層・準富裕層が保有している資産は、日本全体の資産(正味資産)の約16%です。
そして日本人の富裕層の特徴としては、不動産資産の保有率が高い傾向であることが判明しました。
出典
株式会社野村総合研究所
野村総合研究所、日本の富裕層は 149 万世帯、 その純金融資産総額は 364 兆円と推計(1.2ページ)
日本の富裕層の特殊性(8.9ページ)
厚生労働省 2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況 結果の概要(3ページ)
内閣府経済社会総合研究所 国民経済計算部 2022年度(令和4年度)国民経済計算年次推計(ストック編)(1ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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