娘が進学で上京しますが、1Kで家賃「10万円」は高すぎませんか? 地方では「3万円」なので、どうしても高く感じてしまいます。ただ安全面も考えると、家賃はケチらないほうがいいでしょうか…?
配信日: 2024.04.21 更新日: 2024.10.10
本記事では、東京23区内と全国の9都市の家賃相場を紹介しています。また、女子大学生が初めての1人暮らしで選ぶべき物件のポイントも解説します。
執筆者:古澤綾(ふるさわ あや)
FP2級
全国の家賃相場はどのくらい? 1Kで比較
賃貸アパートの家賃相場は、エリアによって大きく異なります。全国9都市の1Kの家賃相場は図表1のとおりです。
図表1
suumo 全国の家賃相場・賃料相場情報より筆者作成
すべて各都道府県での人気エリアの家賃相場を調べましたが、全国的に大きなバラつきがあります。北海道は札幌市に限らず、ほぼ全域で2万~4万円台が相場でした。また、宮城県、愛知県、大阪府、広島県、福岡県では、府県全域の家賃相場がおおよそ4~6万円台で、同じ市内でもエリアによって家賃相場が異なります。
石川県や愛媛県では全域的に家賃相場は3万円台で、エリアによる差が小さいのが特徴です。また、神奈川県では横浜市内でも区によって5万~7万円台と幅広く、横浜市外でも鎌倉市などの人気エリアは7万円程度の家賃相場でした。
東京都のエリアごとの家賃相場は?
それでは、東京23区内の人気エリア10ヶ所の家賃相場を図表2で見てみましょう。こちらも前述と同じく1Kの場合で比較してみます。
図表2
suumo 全国の家賃相場・賃料相場情報より筆者作成
23区外であれば家賃相場が4万円台のエリアもあるものの、アクセスの良い23区内に住むなら少なくとも7万~8万円程度の予算が必要です。駅からの近さ、築年数の浅さ、エレベーターやオートロックなどの設備を求めると、より家賃は高くなってしまいます。
仮に、新宿区、文京区、渋谷区などの人気エリアで家賃3万円程度の物件を探そうとすると、築年数が50年以上で古く、バス・トイレが共同など、かなり条件面で妥協する必要があるでしょう。
女性の1人暮らし。物件選びのポイント
地方都市などと比べても、東京23区内はどこのエリアを選んでも家賃相場が高めです。条件をすべて叶えることは難しく、優先順位をつけることが大切です。大学に進学する女性が、東京都内で初めて1人暮らしをするときに気になるのはセキュリティ面かと思います。特に気をつけたい点は次の4つです。
・2階以上の部屋を選ぶ
・室内に洗濯機置き場があるか
・最寄駅から徒歩10分以内
・学生の多い街を選ぶ
2階以上の物件を選ぶのは、防犯上もはや常識となっているかもしれません。2階以上だから安全とは言い切れませんが、1階に比べるとやはり外部からの侵入はしにくいでしょう。また、都心の物件では洗濯機置き場がベランダや玄関先など室外にあることもあります。洗濯物を盗まれてしまう、女性が住んでいると知られやすくなるなどのリスクがあります。
また、駅から遠い物件では、学校やアルバイト帰りの1人歩きでストーカー被害に遭ったり、不審者に遭遇したりするリスクが高まります。目安として駅から徒歩10分以内の場所がおすすめです。
その他、「宅配ボックス付き」「TVモニタ付インターフォン」「監視カメラ設置」などセキュリティに関わるこだわりは多いですが、予算と相談しながら優先順位を決めると良いでしょう。
まとめ
全国的に1Kの家賃相場が4万~6万円程度の地域が多い中、東京都の家賃相場はかなり高めです。東京23区内では、1Kでも比較的安いエリアで7万円台、高いエリアでは10万円を超えます。
もしも東京都内で家賃を3万円台に抑えようと思うと、23区からかなり離れたエリアとなって通学に不便だったり、23区内や付近のエリアであっても築年数が古く、バス・トイレが共同になったりと、条件面でかなり妥協する必要があるでしょう。
また、大学進学で初めて東京で1人暮らしをする女性なら、セキュリティ面も気をつけたいところです。家賃として支払える予算と相談しながら、なるべく安全に過ごせる物件が見つかると良いですね。
出典
SUUMO 東京都の市区郡から賃貸家賃相場を調べる
執筆者:古澤綾
FP2級