会社に有休を申請!「遊び目的は認められない」と言われたけど、そもそも有休に「理由」は必要? 取得条件とあわせて解説
配信日: 2024.06.18 更新日: 2024.10.10
では、有休を会社に申請した際に、「遊びが目的なら認めない!」といわれた場合、有休を取るのに理由はいわないといけないのでしょうか?
本記事では、有休を取得するための条件や有休申請時に理由が必要か解説するので、気になる人は参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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有休は理由に関係なく取得できる
有休は理由に関係なく取得できるので、会社が「遊び目的なら認めない」ことはできません。遊び目的でも体調不良による療養目的でも関係ありません。
そもそも有休の目的とは、「心身の疲労を回復しゆとりのある生活を保障する」ことです。遊びに行って気分転換やリラックスすることも大切です。有休は労働者に認められた権利であり、労働者が取得したい日を前日までに指定すれば無条件で与えられます。
例外として繁忙期などで有休を取得されると事業の正常な運営が難しくなる場合は、会社は別の日へ変更を求めることが可能です。ただし、別の日への変更を求めることができるのは限定された状況だけであり、単に忙しいなどの理由では認められません。
会社は有休の使い方を指定できないので、遊びに行くという理由でも大丈夫です。また、会社側に対して理由を伝える必要もなく、有休の申請だけで問題ありません。
有給休暇を取得する条件について
有給休暇が付与される要件は、付与日の直前1年間(最初の付与時は直前6ヶ月間)の期間で、全体の8割以上の出勤率が求められます。そのため、正社員でも始めは有休を付与されておらず、半年程度働いてから付与されます。
週所定労働時間が30時間以上または週所定労働日数が5日を超えているなら、アルバイト・パートタイム労働者なども同様に有休は付与されます。
有休の付与日数は、図表1の通りです。
図表1
勤務年数 | 付与日数 |
---|---|
0.5年 | 10日 |
1.5年 | 11日 |
2.5年 | 12日 |
3.5年 | 14日 |
4.5年 | 16日 |
5.5年 | 18日 |
6.5年以上 | 20日 |
厚生労働省 しっかりマスター労働基準法-有給休暇編-を基に作成
基本的には勤務年数が長くなるほど付与日数は増えますが、有休には与えられた日から2年の時効が存在します。与えられた日から1年間で使い切れなかった分は翌年に繰り越され、さらに使い切れないと時効によってなくなる仕組みです。
有休をすべて使い切りたいなら「2年間の時効」と「付与日数」を意識して、有休取得を調整しましょう。
年5日の有休取得が義務付けられている
2019年4月1日から、10日以上の有休が付与されているすべての労働者に対して、年5日以上の有休取得が義務付けられています。以前は労働者から有休の申請がしにくいとの声も多かったため、現在では使用者が労働者の希望を聞いて時期を指定する方式です。
ただし、希望する時期にほかにも多くの人が有休を希望している場合は、事業の正常な運営に支障があると判断されて取得タイミングをずらすようにいわれるかもしれません。時季については労働者と使用者で相談して、納得できる内容にすることが大切です。
まとめ
有休は労働者が好きなタイミングで取得できる権利であり、会社が「遊びが目的なら認めない」ことはできません。
使用者は原則として有休取得の申請は拒否できませんが、特別な事情がある場合には時期の変更を求めることが可能です。
有休は従業員が希望する時期に無条件で与えられるもので、遊びが目的でも休養が目的でも取得できます。
出典
厚生労働省 年次有給休暇とはどのような制度ですか。パートタイム労働者でも有給があると聞きましたが、本当ですか。
厚生労働省 しっかりマスター労働基準法-有給休暇編-
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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