「節約のために」湯船につからず「20分以上」シャワーを使う母。浴槽にお湯をためる方が節約になりそうなのですが…。
配信日: 2024.07.24 更新日: 2024.10.10
近年のガス料金が値上がりしていることを踏まえ、より節約を意識されている方も多いでしょう。本記事では、浴槽にお湯をため、かつシャワーを使う場合と、シャワーのみの入浴の場合でガス代と水道代を比較します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
「湯船シャワー併用」と「シャワーのみ」でガス代と水道代はどのくらい違う?
浴槽にお湯をはってシャワーも使う場合と、シャワーのみの場合でそれぞれの費用を計算します。なお、入浴の際の条件は以下のように仮定します。
・一般的な浴槽(200リットル)にお湯をため、シャワーを3分間使用
・シャワーのみの場合は、事例の通りシャワー使用時間20分
以上についてガス代と水道代を計算します。
ガス代の比較
それぞれのガス代について比較します。ガス代の計算式は、以下の通りです。
湯量(リットル)×上昇温度(度)÷(ガス給湯器の熱効率(%)×ガスの発熱量(カロリー/立方メートル)) × ガス単価(円/立方メートル)
今回は水温を20度から40度に上昇させた場合で、ガス給湯器の熱効率は80%、発熱量は都市ガスの標準熱量10750カロリー/立方メートルとします。また、ガス単位は東京ガス株式会社のガス料金表を参考に、一般家庭の平均である30立方メートル使用した場合の164.05円とします。
【一般的な浴槽(200リットル)にお湯をため、シャワーを3分間使用】
ガス代の計算は、以下の通りです。
200(リットル)×20(度)÷(0.8(%)×10750(カロリー/立方メートル))×164.05(円)=約77円
また、3分間シャワーを使用した場合の湯量は約36リットルのため、同じように計算すると約14円です。そのため、2つを合計すると、入浴1回あたりのガス代は約91円です。
【シャワーのみ20分間】
シャワーのみ20分間使った場合の湯量は、240リットルです。そのため、1回あたりのガス代は約92円です。ガス代は、どちらの方法でもほぼ同じ値段になりました。
水道代の比較
東京都水道局のホームページを参考に、水道代の1リットルあたりの単価を0.24円と仮定し計算します。
【一般的な浴槽(200リットル)にお湯をため、シャワーを3分間使用】
湯船に200リットルのお湯をため、シャワーは先述の通り約36リットルのお湯を使用します。そのため、約57円になります。
【シャワーのみ20分間】
先ほどと同様に240リットルなので、約58円です。水道代についても、ほぼ同じ費用となります。しかし、実際には浴槽の大きさやシャワーの時間によって費用は変動するため、ご自宅の浴槽のサイズやシャワーの時間についても確認してみてください。
入浴にかかる光熱費を節約する方法
経済産業省 資源エネルギー庁の「省エネポータルサイト」によれば、入浴にかかる光熱費を節約する方法は以下の通りです。
・シャワーを不必要に流さないことで、年間のガス代が約2070円、水道代が約1140円節約できる(45度のお湯を流す時間を1分間短縮した場合)
そのほか、以下のような方法でも節約効果が期待できます。
・節水型のシャワーヘッドに交換する
・少ない湯量の湯船で長めに入浴する
・お風呂が沸いたらすぐに入浴する
シャワーのみ場合、湯船にお湯をためるよりも費用が安く済むように感じる方もいるかもしれません。
しかし、シャワーのみでも使用する時間や湯量によっては、費用が同じくらい、またはそれ以上になってしまう可能性もあります。入浴にかかる光熱費をおさえるために、以上のような方法も取り入れてみましょう。
20分間以上シャワーを浴びる場合には、浴槽にお湯をためて入浴する場合とほぼ費用は同じ
浴槽にお湯をため、かつシャワーを浴びる場合の費用は1回あたり約148円、シャワーのみを20分間使用する場合には約150円のため、費用はほぼ同じです。
湯船にお湯をためて入浴することで、全身の血行がよくなり、疲労解消や冷えの改善といったメリットを得られる可能性もあるため、もし長い時間シャワーを使用するのであれば湯船に湯をためて入浴する方法を検討してみてもよいでしょう。
ただし、浴槽にお湯をためた場合に使用するシャワー時間が長くなると、シャワーのみの方が安くなるケースもあります。なるべく湯船のお湯を使って体を流すなど、工夫をすることでも節約につながる可能性があります。
出典
東京ガス株式会社 ガス料金表(家庭用/業務用・工業用 共通)
東京都水道局 くらしと水道 水の上手な使い方
経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト 家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー