エアコンの「除湿」があれば「除湿機」は必要ない? それぞれの特徴や電気代を解説

配信日: 2024.07.25 更新日: 2024.10.10

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エアコンの「除湿」があれば「除湿機」は必要ない? それぞれの特徴や電気代を解説
今回は、この時期にかかせないエアコンの除湿機能と専用の除湿機の違いについてメリット・デメリットをもとにご紹介します。また、電気代として実際にどのくらいかかるのかを比較し、除湿機の必要性も解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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エアコンの除湿機能と除湿機とは?

エアコンの除湿機能は、冷房の機能を活用しています。エアコン本体に空気を取り込み、本体内部にある熱交換器で急速冷却し、湿度の高い空気を結露させます。その後、熱交換器に水として排出されるため、空気中の水分が除去されます。
 
専用の除湿機も空気中の水分を取り除きます。コンプレッサー式とデシカント式、ハイブリッド式の3種類があり、コンプレッサー式はエアコンの除湿機能と同じ原理を活用しています。
 
デシカント式は、乾燥剤・除湿剤に湿気を吸着して除湿します。冬の低温時、コンプレッサー式は効果を発揮しにくいですが、デシカント式は安定した除湿が可能といわれています。
 
そして、コンプレッサー式とデシカント式の両方を備えたハイブリッド式も展開されています。
 

エアコンと専用機のメリット・デメリット

エアコン除湿のメリットは、設置してあるエアコンを利用できる点です。夏は冷房、冬は暖房と、除湿以外の機能も搭載されているため、1年中使えます。暑い日の除湿には、冷房により部屋を冷やしながらの除湿も可能です。
 
デメリットは、除湿後に室内へ排出される空気が「冷たい」という点です。肌寒い時期に除湿をすると、部屋全体の温度が下がります。また、設定温度が外気温よりも低い場合、冷房機能が働かないため、除湿機能はほとんど作用しません。
 
専用機の場合、コンセントにつなぐだけで好きな部屋・場所で使えるのがメリットです。送風機能により、洗濯物に直接風を当てながらの除湿も可能です。また、デシカント式なら冬や秋など寒い時期にも使いやすいでしょう。
 
一方、コンプレッサー式除湿機は稼働音が大きい点がデメリットです。そして除湿量もエアコンほど多くないと。また、排出された水はタンクに溜まるため、定期的なメンテナンスも必要です。
 

エアコン除湿と除湿機の電気代の違い

除湿機能が備わった標準的なエアコンと除湿機で検証してみます。なお、電力量料金単価は全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価31円/kWhで計算します。
 
エアコンの場合、消費電力を710Wとすると、1時間の電気代は約22.01円、1日8時間使った場合の電気代は約176.08円、1ヶ月の電気代は約5282.4円となります。
 
コンプレッサー式除湿機の場合、除湿の消費電力190Wとすると、1時間の電気代は約5.89円、1日8時間使った場合の電気代は約47.12円、1ヶ月の電気代は約1413.6円となります。
 
デシカント式除湿機の場合、除湿の消費電力290Wとすると、1時間の電気代は約8.99円、1日8時間使った場合の電気代は約71.92円、1ヶ月の電気代は約2157.6円となります。
 
ハイブリッド式除湿機の場合、除湿の消費電力275Wとすると、1時間の電気代は約8.525円、1日8時間使った場合の電気代は約68.2円、1ヶ月の電気代は約2046円となります。
 
表1:エアコンと除湿機の電気代比較

エアコン 除湿機
コンプレッサー式
除湿機
デシカント式
除湿機
ハイブリッド式
消費電力(W) 710 190 290 275
1時間の電気代(円) 22.01 5.89 8.99 8.525
8時間の電気代(円) 176.08 47.12 71.92 68.2
1ヶ月の電気代(円) 5282.4 1413.6 2157.6 2046

※筆者作成
 
この結果より、除湿機よりもエアコンのほうが3倍ほど電気代が高い可能性があることが明らかとなりました。
 

エアコンと除湿機、どっちがおすすめ?

エアコンの場合、1時間当たり1800mlという強力な除湿ができる機種があります。一方、除湿機の場合は1日当たりおよそ5~6Lほどの除湿性能になるため、強力な除湿を求めるならエアコンのほうがおすすめです。
 
もし、除湿機能を使う用途が洗濯物の乾燥の場合、効率的に乾燥させる機能が備わっている除湿機もあるようです。また、エアコンと除湿機の併用で、短時間で目標とする湿度と温度に調整できる可能性があります。設置場所や用途によっては併用するのもよいでしょう。
 

用途に合わせてエアコン・除湿機を選ぼう

除湿機のほうがエアコンと比べると電気代を抑えられる可能性があることが分かりました。また、除湿機であれば好きな場所で使えます。ただし、エアコンがすでに設置されている場合には、そのまま使えて便利です。
 
用途に合わせてエアコン・除湿機を使い分けてみてください。
 

出典

公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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