朝にお米を炊いて夜まで「保温」しています。すぐに冷蔵保存して、食べるたびに温めた方が電気代は安く済みますか?

配信日: 2024.08.03 更新日: 2024.10.10

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朝にお米を炊いて夜まで「保温」しています。すぐに冷蔵保存して、食べるたびに温めた方が電気代は安く済みますか?
炊飯器でご飯を炊くと自動的に保温機能に切り替わります。保温機能を利用しているとその分電気代がかかってしまい、余計な出費になっているかもしれません。
 
また、ご飯は冷蔵保存できますが温めるためには電子レンジを使います。保温機能を利用する場合と電子レンジを利用する場合で、電気代にどの程度差が出るかは気になるでしょう。
 
そこで今回は、炊飯器の保温機能にかかる電気代と電子レンジで温める場合の電気代について解説していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

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炊飯器にかかる電気代

炊飯器を使用するとどの程度、電力を消費し、電気代がかかるかをまず確認しましょう。経済産業省が公表している、省エネ性能カタログ電子版リストの2024年6月1日版のデータを紹介します。
 
ジャー炊飯器IH5.5合以上8合未満の場合、1回あたりの炊飯にかかる平均消費電力量は約162ワットアワーとのことです。1キロワットアワーあたりの電気代単価を29.8円と仮定して計算すると、炊飯にかかる電気代は約5円です。
 
保温にかかる消費電力は1時間あたり約17ワットアワー、朝から15時間(朝7時に炊飯し、22時まで)保温した場合の電気代は約8円かかります。
 
両者を合計すると1日あたり約13円の電気代がかかることが分かります。毎日同じようにご飯を炊く場合、1ヶ月(30日と仮定)にかかる電気代は約390円です。
 

電子レンジにかかる電気代

電子レンジには500ワットや600ワットといった記載がありますが、記載のワット数は実際の消費電力とは異なります。電子レンジの消費電力は一般的に表示されているワット数(定格高周波出力)の1.5〜2倍程度のようです。600ワットであればおよそ1200ワットアワーです。炊飯器と同様に、電気代単価は29.8円とします。
 
朝にご飯を炊くとかかる電気代は約5円でした。冷蔵ご飯を温める場合、電子レンジの使用時間は1回あたり1分、冷凍ご飯の場合は3分と仮定しましょう。昼晩2回、冷蔵ご飯を温めた場合の電気代は1日あたり約1円、冷凍ご飯の場合は約4円です。1ヶ月で考えると冷蔵ご飯の場合は約30円、冷蔵ご飯の場合は約120円になります。
 
毎日朝にお米を炊いて冷蔵庫で保存し、昼夜は電子レンジで加熱して食べる場合、1日にかかる電気代は約6円(冷蔵保存した場合)です。月に180円かかる計算です。
 
ただし上記は一人暮らしの場合なので、家族の人数が増えると人数分だけ電子レンジで温める回数や時間数は増えるため注意しましょう。
 

保温機能と電子レンジにかかる電気代はどちらがお得なのか?

保温機能と電子レンジの電気代をお得にするポイントは、温める量と保温する時間に応じた使い分けがポイントです。
 
一人暮らしの場合には、朝に炊飯して夜まで保温しておく場合と、電子レンジで温めて食べる場合とでは、後者のほうが月に約210円安くなります。ただし、家族の人数が増えたり1食分のご飯の量が多かったりして、電子レンジで温める時間が長くなれば保温しているほうがお得な場合もあるでしょう。
 
例えば5人家族の場合で、一食分一人あたり1分ほど加熱すると考えると、昼夜合わせて5人で15分ほど分の加熱が必要です。電気代にすると1日約8円かかります。炊飯にかかる電気代と合わせると約13円、月に約400円の電気代がかかると想定できます。
 
毎日15時間保温した場合の電気代が約390円なので、電子レンジを使う方が少し高くなるといえるでしょう。
 
冷凍保存するのであれば、数日分まとめてご飯を炊くことで、炊飯にかかる電気代を節約できます。さらに、保温しておく場合には、保温時間を短くできればその分電気代をおさえられるでしょう。
 

1日に電子レンジでご飯を温める時間が長くなる場合には、保温の方がお得なケースもある

電子レンジと保温機能の電気代は、保温時間や温めるご飯の量によって変わるためどちらが得か明言は難しいです。しかし一人暮らしであれば、その都度電子レンジでご飯を温めるほうが電気代を安くおさえられそうです。なお、炊飯器の種類や電子レンジの種類によってもかかる電気代は異なります。
 
保温時間を短くすることはもちろん、ご飯を炊く回数を減らすことも電気代を安くする方法です。
 

出典

経済産業省 省エネ性能カタログ電子版 2024年6月1日
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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