更新日: 2024.10.10 貯金
「30歳の頃には700万円あった」と貯金するよう強く勧める父。周りを見ても700万円貯めている人は少ないです…父が普通なのでしょうか?
しかし同年代の単身者で、貯金700万円の人は少ないと考える人もいるでしょう。そこで今回は、30代単身者の平均貯蓄額について調べてみました。貯蓄を増やすためのポイントもご紹介しますので参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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30代単身者の平均貯蓄額はどれくらい? 700万円貯めている人の割合は?
金融広報中央委員会「知るぽると」の令和5年「家計の金融行動に関する世論調査」によると、30代単身者の平均貯蓄額は594万円(中央値:100万円)で、貯蓄額ごとの割合は以下の通りです。
・貯蓄なし:34.0%
・100万円未満:14.5%
・100万~200万円未満:6.2%
・200万~300万円未満:7.4%
・300万~400万円未満:6.2%
・400万~500万円未満:4.0%
・500万~700万円未満:5.6%
・700万~1000万円未満:3.4%
・1000万円以上:16.4%
・無回答:2.5%
同調査から、30代単身で貯蓄が700万~1000万円ある人は3.4%、700万円以上を合計すると19.8%で、全体と比較すると少ない方であるといえるでしょう。貯蓄なしが34.0%、100万円未満も足すと合計で48.5%いることからも、貯蓄のある人とない人では金額に大きな差があることも分かります。
30代単身者の平均貯蓄額は594万円ですが、貯蓄額の多い一部の人が平均値を引き上げていることが考えられます。中央値の100万円を一般的な貯蓄額として参考にすると、貯金700万円は多く、それだけの貯金をしている人の割合は少ないといえるでしょう。
30代で貯蓄を増やすためのポイント
30代になると会社員になって10年ほどたつ人も多く、給料が増えていることが考えられます。
結婚や出産、老後資金の準備などで貯金を増やしたいと考えるものの、仕事が忙しいなどの理由で貯蓄について考える時間がなく、貯金がなかなか増えないといったケースも考えられます。30代で貯蓄を増やすためのポイントとして挙げられることは以下の2つです。
収支を見直して先取り貯金を行う
20代と比較して収入が増える一方、30代になると結婚・出産・育児・マイホーム購入などのライフイベントで、まとまったお金が必要になることが考えられます。家族が増えれば出費も増えるため、収支を見直して貯蓄に回せる金額を把握する必要があるでしょう。
そこで一定の金額を先に取り分けておく「先取り貯金」がおすすめです。給与が振り込まれたら自動で貯蓄用の口座に移動する仕組みをつくると、効率的に貯蓄を増やせます。例えば給与から天引きされる財形貯蓄や、自動積立定期預金などを活用できるでしょう。
資金を増やすための制度を活用する
緊急時に備えたり近い将来に必要な資金を貯めたりする場合は、流動性のある預貯金として貯める必要がありますが、すぐに使う予定のない資金については資産運用で増やす工夫ができます。
主な金融商品には株式や債券、投資信託がありますが、それぞれの安全性・収益性・流動性を理解したうえで、目的に合わせて使い分けることが大切です。
NISAやiDeCoなど、一定の利益に税金がかからない制度を活用することもよいでしょう。首相官邸によれば、国も昨年2023年から「資産所得倍増元年」として「貯蓄から投資へ」のシフトを進めています。
NISAについては今年から根本的な拡充が実施され、非課税の限度額が大幅に引き上げられています。またiDeCoも加入可能年齢を70歳まで引き上げるなど、国民が投資を行いやすい環境づくりに努めているようです。
30代単身者で貯金700万円は少数派! 将来に備えて貯蓄を増やす努力は必要
30代単身者の平均貯蓄額は594万円(中央値:100万円)で、貯金700万円を貯めている人は同世代の全体で比較すると少ない方であるといえるでしょう。貯蓄なしを含めて100万円未満の人も半数近くいることから、貯蓄のある人とない人には貯金額に大きな差があることも分かります。
30代になると、まとまったお金を必要とするライフイベントが多くあります。貯金をするよう強く勧める父に従い、収支を見直して先取り貯金を行ったり、資金を増やすための制度を活用したりして、将来への備えを検討する年代であるともいえるでしょう。
出典
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降) 各種分類別データ(令和5年) 統計表の番号4 金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
首相官邸 「資産所得倍増元年-貯蓄から投資へ」岸田総理からのメッセージ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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