「学童クラブ代」と「エアコン代」がもったいないからと、夏休み中は毎日ショッピングモールの“フードコート”に子どもを送る人がいると聞きましたが、大丈夫なのでしょうか? 実際いくら節約になるのですか…?
配信日: 2024.08.21 更新日: 2024.10.10
本記事では、夏休み中の学童クラブ代とエアコン代を節約するために、昼食を持たせた子どもを毎朝フードコートに送るという行動について考えてみたいと思います。これでいくら節約できているか、常識的にどうなのかという点に触れていきます。
執筆者:佐々木咲(ささき さき)
2級FP技能士
フードコートに子どもを送ってどうするの?
学校などのない夏休み、親が仕事に行っている間、自宅の代わりにショッピングモールのフードコートに子どもを送っていき、そこで日中を過ごさせるというケースがあるようです。
ショッピングモールはエアコンが効いているので熱中症の心配がなく、またテーブルとイスがあるので夏休みの宿題もできます。宿題に飽きても、モール内の子ども向けの催しや、モール内を散策すれば時間を持て余しにくいとも言えるでしょう。
常識的にどうなの?
ショッピングモールのフードコートの席は、基本的にフードコート内の店舗で購入した飲食物を楽しむために設置されています。ただ、外から飲食物を持ち込んでいる人や、飲食せずに席だけ利用している人を目にすることもあります。
こういった行為が違反に当たるかどうかは、そのショッピングモールが定めているルールによるので一概に言えないところではありますが、夏休みの間毎日、昼食を持たせた子どもをフードコートで過ごさせるというのは、「非常識」と考える人が多いかもしれません。
また、子どもの気持ちも考えてみましょう。小学生にもなればいろいろなことを理解しています。本来、店舗で買ったものを食べるはずの場所で持参した昼食を取っている中、周りは購入した飲食物を楽しんでいます。
長時間を過ごすうちに同じ年頃の子どもにもたくさん出会うでしょう。もしかすると、その心中は穏やかではないかもしれません。また、防犯面を考えても、多くの人が出入りする場所に子どもだけでいることは、必ずしも安全とは言えないかもしれません。
節約できた学童クラブ代とエアコン代
学童クラブの代わりにフードコートを利用することで、学童クラブ代とエアコン代はいくら程度節約できているのでしょうか。まず、学童などの学童クラブにかかる費用ですが、自治体が関与している公営であれば、月3000円から7000円程度が平均となっています。夏休みは預ける時間が長くなるためプラス数千円かかるようですが、高くても1万円程度でしょう。
次にエアコン代です。例として、ダイキン工業株式会社の6畳用エアコン「AN224AES-W」を、親の出勤日に毎日10時間使用した場合の1ヶ月の電気代を計算してみましょう。
エアコンの消費電力は公式サイトに記載されている580ワット、1時間当たりの電気代は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が定めている31円を使用します。親の出勤日数は20日と仮定しましょう。
0.58キロワット×10時間×20日×31円=3596円
エアコンの年式が古い場合、ほこりがたまっている場合などを考慮すると、もう少し電気代が高いケースもあるかもしれませんが、それでも6畳用エアコンであれば数千円ほどではないでしょうか。
まとめ
夏休み中、子どもを学童クラブまたは自宅で過ごさせる代わりに、ショッピングモールのフードコートに行かせた場合、節約できる金額は1ヶ月あたり1万円程度のようです。また、フードコートは基本的に店舗での購入品を飲食する場であるため、昼食を持参した子どもを何時間も過ごさせるのは非常識と考える人が多いかもしれません。
家庭にはそれぞれ事情があり、致し方なくの行動かとは思いますが、子どもの気持ちや防犯面を考えてみても、控えたほうがよい行動なのではないでしょうか。
出典
ダイキン工業株式会社 Eシリーズ 仕様(スペック)
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A
執筆者:佐々木咲
2級FP技能士