更新日: 2024.10.10 その他家計
夏は暑くて「シャワー」だけにしているので、「湯船」を使うことが少なくなりました。これが節約につながっていると信じているのですが、本当に節約になっていますか?
本記事では、シャワーと湯船の水道代とガス代を比較し、どちらがより節約できるのかをシミュレーションしています。さらに、水道代やガス代を節約する方法も紹介していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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シャワーの水道代とガス代
シャワーを10分間使用し、水量が100リットルの場合の水道代とガス代をシミュレーションしてみます。
都市ガス
単価:162円/立方メートル(東京ガス、2024年8月検針分、B表)
発熱量:1万750キロカロリー(1立方メートルあたり45MJ)
プロパンガス
単価:626.6円(東京都、相場)
発熱量:2万4000キロカロリー(1立方メートルあたり45MJ)
水量:100リットル(1分あたり10リットル×10分)
水道代:1リットルあたり0.24円(東京都水道局)
上昇温度:20度(20度の水を40度のお湯に)
熱効率:80%
※実際の金額とは異なる場合があります。
・シャワーの水道代
100リットル×0.24円/1リットル=約24円
・シャワーのガス代
ガス代は、「水量×上昇温度÷(熱効率×発熱量)×ガス単位料金」で求められます。都市ガスとプロパンガスのガス代は、以下のとおりです。
都市ガス:100リットル×20度÷(80%×1万750キロカロリー)×162円/立方メートル=約37.6円
プロパンガス:100リットル×20度÷(80%×2万4000キロカロリー)×626.6円=約65.2円
・シャワーの水道代とガス代の合計
都市ガス:約24円+約37.6円=約61.6円
プロパンガス:約24円+約65.2円=約89.2円
湯船(お風呂)の水道代とガス代
湯船(お風呂)の水量が180リットルの場合、水道代とガス代をシミュレーションしてみます。水量を180リットルとし、他の条件はシャワーと同じとします。
・湯船(お風呂)の水道代
180リットル×0.24円/1リットル=43.2円
・湯船(お風呂)のガス代
都市ガス:180リットル×20度÷(80%×1万750キロカロリー)×162円/立方メートル=約67.8円
プロパンガス:180リットル×20度÷(80%×2万4000キロカロリー)×626.6円=約117.4円
・湯船(お風呂)の水道代とガス代の合計
都市ガス:43.2円+約67.8円=約111円
プロパンガス:43.2円+約117.4円=約160.6円
今回のシミュレーションでは、湯船(お風呂)よりもシャワーのほうが水道代とガス代を節約できることが分かります。
シャワーやお風呂の水道代、ガス代を節約する方法
シャワーやお風呂の水道代やガス代を節約する方法を知っておくことで、水道やガスの使用量をおさえ、コストを削減でき年間で大きな節約効果も期待できます。
本項では、シャワーやお風呂の水道代、ガス代を節約する方法について見ていきましょう。
水道代を節約する方法
水道代を節約する主な方法は、以下のとおりです。
・シャワーの使用時間を短くする
・入浴の間隔をあけない
・節水シャワーヘッドを使用する
・お風呂に入るときはシャワーを使わない
例えば、経済産業省 資源エネルギー庁の「省エネポータルサイト」によると、シャワーの45度のお湯を1分間短縮することで、年間でガス使用量を12.78立方メートル、水道使用量を4.38立方メートル削減でき、ガス代を約2070円、水道代を約1140円節約することができます。
ガス代を節約する方法
ガス代を節約する主な方法は、以下のとおりです。
・入浴の間隔をあけない
・追いだきの回数を減らす
・お湯をこまめに止める
「省エネポータルサイト」によると、入浴の間隔をあけずに使用することで、年間でガス使用量を38.20立方メートル削減でき、ガス代を約6190円節約することができます。
※2時間放置で4.5度低下した200リットルのお湯を追いだきする場合(1日1回)との比較
シャワーも湯船も適度に節約を心掛けて利用しよう!
今回のシミュレーションでは、湯船よりもシャワーを使用したほうが水道代とガス代を節約できます。ただし、使用条件や環境によって結果が異なることもあるため、注意が必要です。
また、シャワーの使用時間を短くする、節水シャワーヘッドを使う、入浴の間隔をあけないなどの工夫で、さらに節約が可能です。シャワーと湯船のどちらを選ぶにしても、無理せずストレスを感じない範囲で、適度な節約を心掛けましょう。
出典
東京都水道局 節水について よくある質問
東京ガス株式会社 ガス料金表
一般社団法人プロパンガス料金消費者協会 プロパンガスの基本料金
経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト 無理のない省エネ節約 風呂給湯器
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー