更新日: 2024.10.10 その他家計
ご近所さんで窓に「断熱シート」を貼っているのをたまに見かけます。どれくらい節約になっているのですか?
しかし、実際にどれくらいの電気代が節約できるのか気になる人もいるでしょう。
この記事では、断熱シートの説明や選ぶときのポイント、断熱シートが向いているケースなどを解説しています。また、断熱シートを貼ったときとそうでない場合の電気代を計算して、どれほど節約できるかを調べました。
エアコンにかかる電気代を節約したい方は、ぜひ参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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窓に貼る断熱シートとは
窓に貼る断熱シートとは、その名の通り窓に貼るタイプでシート状になっている製品のことです。透明または半透明の商品が多く販売されています。緩衝材のような気泡のあるタイプや、ラップの2倍程度の厚みがあるフィルムタイプなどがあります。
ただし、気泡状のシートを貼る場合は外が見えにくくなるため注意が必要です。眺望も取り入れたい場合は、フィルムタイプが適していると考えられます。
断熱シートの節電効果
断熱シートを貼るとどれくらいの節約になるのか、実際に計算をしました。
始めに、断熱シートを窓に貼っていない状態で、エアコンの電気代を求めます。エアコンの消費電力量は、110ワット~1030ワットが目安のようです。今回は、以下の条件で仮定します。
・570ワットの8畳用のエアコン
・1日10時間使用
・使用期間は11月~2月の4ヶ月間
なお、電気代単価は公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している31円/キロワットアワーを用いることとします。
電気代は以下の計算式で求めます。
・消費電力量(ワット)÷1000×使用時間×電気代単価(キロワットアワー)
エアコンを使用したときにかかる電気代は、1日あたり約177円、1ヶ月あたり約5310円、4ヶ月あたり約2万1240円です。
次に、断熱シートを窓に貼った場合を想定して電気代を計算します。
断熱シートを窓に貼ると、冬場の場合、約30%の節電効果が見られるといわれています。これと同様に、30%の節電効果があったと仮定して計算した結果を表1にまとめました。エアコンなどの条件は、前述と同様です。
表1
1日あたり | 1ヶ月あたり | 4ヶ月あたり | |
---|---|---|---|
断熱シートなし | 約177円 | 約5310円 | 約2万1240円 |
断熱シートあり | 約124円 | 約3717円 | 約1万4868円 |
差額 | 約53円 | 約1593円 | 約6372円 |
※筆者作成
表1より、4ヶ月で6000円以上の差が出ていることから、断熱シートを窓に貼ると電気代の節約につながる可能性があるといえるでしょう。なお、エアコンの消費電力量は製造会社や機種により異なり、電気代単価も変動がありますので、参考程度にしてください。
断熱シートの節電以外のメリット
断熱シートを窓に貼ると、節電以外にも以下のようなメリットがあります。
・結露ができにくくなる
・熱による割れを防げる
・防音効果がある
・UVカット機能がある
節電だけでなく、安全面やカビ防止などの面でもメリットを得られる可能性があるため、節電以外の効果も得たいと考える場合は断熱シートを取り入れるとよいでしょう。
断熱シートの選び方や向いているケース
断熱シートを選ぶときのポイントを以下にまとめました。
・貼る季節に合った素材を選ぶ
・水貼りタイプかシールタイプかを選ぶ
・自宅の窓より少し大きいサイズを選ぶ
・ご自身の状況に合った、そのほかの機能(UVカット機能など)も確認する
・透明性やデザイン性で選ぶ
上記の選ぶポイントを参考にして、ご自身の状況にあった断熱シートを選びましょう。
また、断熱シートは窓に直接貼るので、曇りガラスや凹凸のない窓ガラスに向いているといわれています。ご自宅の窓の形状を確認してから、断熱シートを購入しましょう。
窓に貼る断熱シートを取り入れた場合、4ヶ月で約6372円の電気代の節約効果がある
断熱シートを窓に貼った場合、4ヶ月間で約6372円の電気代を節約できる可能性があることが分かりました。また、節電以外にもUVカット機能や飛散防止機能などのメリットを得られる可能性があります。
窓に貼る断熱シートを選ぶときのポイントは、貼る季節に合った素材を選んだり、水貼りタイプかシールタイプかを選んだりすることです。断熱シートは窓に直接貼るので、曇りガラスや凹凸のない窓ガラスが向いているようです。
ご自宅の窓の形状を確認してから、断熱シートを購入しましょう。
出典
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー