更新日: 2024.10.21 家計の見直し

産後すぐにフルタイムで「年収500万円」になった妻と専業主夫の夫。このままで3人家族は生活していけるのでしょうか?

産後すぐにフルタイムで「年収500万円」になった妻と専業主夫の夫。このままで3人家族は生活していけるのでしょうか?
夫や妻がフルタイムで働き、配偶者が専業主婦や専業主夫として家事や育児に専念するという形をとっている家庭もあるでしょう。専業主婦(主夫)として家にいると、子どもと接する機会が増える反面世帯年収が下がるデメリットもあります。
 
将来のことも見据えて、夫婦で働き方を話し合っておくことが大切です。今回は、年収500万円の世帯主だけで生活ができるのか、また生活費をやりくりするコツなどについてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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世帯主だけが働く形でも生活できる?

世帯主のみの収入でやっていけるかは、生活費が足りているかどうかで変わります。
 
総務省統計局の2023年度「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯」によると、勤労者世帯かつ世帯主が60歳未満で、3人世帯のときの平均消費支出は1ヶ月で32万9411円でした。また、税金や保険料といった非消費支出は平均で月12万6402円です。
 
消費支出と非消費支出を合計すると、1ヶ月で45万5813円になります。仮に毎月同じ金額が必要だった場合、1年で546万9756円です。年収500万円のみだと足りない可能性があるでしょう。
 
もし子どもを保育園や託児所に預けたり、子どもが小学校に上がって家にいない時間ができたりした場合は、共働きも検討する必要があります。共働きの家庭は珍しくないため、ママ友やパパ友に共働きにおける生活のコツを聞いてみるのもよいでしょう。
 

生活費をやりくりするコツ

子どもがまだ幼くて夫婦どちらか一方が働きにくかったり、共働きはやめておこうとなったりした場合、世帯主が稼いでいる以上の収入確保は難しくなります。その場合は、節約によって支出を減らしましょう。
 
無駄な出費を把握するためには、家計簿アプリやノートを活用することがおすすめです。どの項目にどれくらいお金をかけているかが分かりやすくなり、余分な支出を減らせます。
 
また、家計状況はこまめに夫婦で共有しておきましょう。自分では気づかなかった点に気づけたり将来のための貯金計画を立てやすくなったりするメリットがあります。
 
なお、世帯主だけが稼いでいるからといって、家計に関する決めごとも世帯主が1人で決めることは避けましょう。家庭内の空気が悪くなると子どもにも影響する可能性があるので、夫婦のわだかまりを作らないように話し合うことが大切です。
 

将来の生活費も考慮する必要がある

片方が専業主婦(主夫)のまま世帯主が定年まで働いた場合、老後に受け取れる年金は世帯主が老齢基礎年金と老齢厚生年金、専業主婦(主夫)は老齢基礎年金のみです。共働きをしている世帯よりも、配偶者の老齢厚生年金がない分、受け取れる年金額の合計は少なくなります。
 
片方が専業主婦(主夫)でやっていくと決めたのであれば、早い段階からある程度貯金をしておかないと、老後の生活で困る場合もあるでしょう。
 
子どもの教育費に加え、老後の生活も考えた貯金計画を立てることが必要です。また、子どもが独り立ちしてから共働きになるのも、老後の貯金を増やす方法のひとつです。
 

世帯年収500万円では将来的に足りなくなる可能性がある

総務省統計局のデータによると、勤労者世帯で世帯主が60歳未満の3人家族だと、平均支出は消費支出と非消費支出を合わせて1ヶ月で45万5813円でした。
 
1年だと546万9756円になるため、年収500万円だけで生活しているとやがて費用の工面に困る可能性があります。可能であれば、子どもが保育園や小学校に行くようになるタイミングで共働きになった方が、生活は楽になるでしょう。
 
もし専業主婦(主夫)のままでいくのなら、家計を管理して不要な支出をできるだけ減らす必要があります。夫婦で話し合いながら、節約できる項目を見つけましょう。
 
なお、夫婦のうち世帯主のみが働いている場合、共働き世帯と比べて将来受け取れる年金額は減少します。定年退職後に資金に困ると、収入の確保も大変になるため、早い段階で老後に向けた貯金計画もしておきましょう。
 

出典

e-Stat政府統計の総合窓口 総務省統計局 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 年次 2023年 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 表番号3-1 世帯人員別
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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