更新日: 2024.10.23 働き方

結婚を機に、正社員からパートへの切り替えを検討しています。メリットとデメリットを改めて教えてください。

結婚を機に、正社員からパートへの切り替えを検討しています。メリットとデメリットを改めて教えてください。
女性は結婚や出産などを機に、正社員からパートなどへ切り替えて働く方法を考えている方もいるでしょう。しかし、安易に正社員からパートへ働き方を変える行為はリスクがともないます。正社員とパートのそれぞれのメリットやデメリットを考慮したうえで決めることが重要です。
 
そこで今回は、正社員からパートに切り替えた場合の働き方や、メリット・デメリットを解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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正社員からパートに切り替える際の働き方

正社員からパートに切り替えて働く場合、以下のような働き方が考えられます。
 

・扶養に入りながら働く
・社会保険に加入しながら働く
・国民健康保険料や国民年金保険料を自分で払いながら働く

 
妻が夫の扶養に入りながら働く場合は、年収の壁を意識した働き方をしなければならないでしょう。年収の壁には、おもに税制上の壁と社会保険上の壁の2つがあります。例えば、年収103万円を超えると所得税の支払いが発生し、年収130万円を超えると国民健康保険料や国民年金保険料の支払いが必要です。
 
また、社会保険に加入しながらパートで働く際は、週の勤務時間が20時間以上、給与が月額8万8000円以上(残業代、賞与、通勤手当などは含まない)、2ヶ月以上働く予定があるなどの条件を満たさなければいけません。
 
仮に正社員で20万円稼いでいた方がパートで半分(10万円)の収入になった場合、1年間で年収120万円となります。その場合、税制上の扶養からは外れますが、社会保険上の扶養に入りながら働けます。
 
ただし、年収が130万円を超えると原則扶養から外れてしまい、配偶者控除などが適用外となるため、夫の手取りなどにも影響が出るでしょう。
 

正社員からパートに切り替えるメリット

正社員からパートに切り替える働き方には、以下のようなメリットがあります。
 

・生活スタイルに合わせた柔軟な働き方ができる
・責任の範囲が限定的になる

 
正社員は所定の勤務時間が決められていることが一般的ですが、パートの場合は自分で勤務時間を決められます。例えば、介護などの事情で長く働けない方は、午前中だけ勤務するなどの働き方を選べるでしょう。仕事と家事のバランスが取りやすくなるため、ストレスの軽減につながる可能性があります。
 
また、一概にはいえませんが、パートは正社員と比べて、仕事にかかわる責任の範囲も少なくなります。仮に同じ職場で正社員からパートになった場合、業務内容がそれほど変わらないケースもあるでしょう。しかし、基本的には業務面での責任の比重は軽くなるため、精神的な負担は軽減される可能性もあります。
 

正社員からパートに切り替えるデメリット

正社員からパートに切り替える働き方には、以下のようなデメリットがあります。
 

・収入が減少する
・福利厚生の対象が少なくなる
・再就職が不利になる

 
正社員からパートに切り替えると、収入面での違いが大きく表れるでしょう。正社員は毎月の固定給にくわえてボーナスもありますが、パートの場合、ボーナスがでないケースの方が多いです。さらに、有給休暇の減少や住宅手当、役職手当などの福利厚生の対象にならないこともあります。
 
また、パートなどの時期が長くなると、もう一度正社員などで再就職する際に不利になる可能性も考えられます。仮に経験のある業界や職種でも、ブランクがマイナスになる可能性も否定できません。しかし、これまでの職歴やパートになった理由、再度正社員を目指した理由などに一貫性があれば、再就職も十分に可能です。
 

正社員からパートへ切り替えはメリットもあるが、状況によってはリスクもある

正社員からパートに切り替えた場合は、おもに年収の壁を意識した働き方になる可能性があります。家庭の状況によって意識すべき年収の壁が異なるため、家族と相談して働き方を決めることが重要です。
 
また、正社員からパートへ切り替えると、ライフスタイルに合わせた柔軟な働き方ができる点はメリットと考えられます。しかし、収入面や再就職などでリスクがともなう場合があります。雇用形態を切り替えた場合のメリット・デメリットも把握したうえで、ベストな働き方を検討しましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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