更新日: 2024.10.28 その他家計

2024年8~10月使用分の電気代が値引きされると聞きました。3ヶ月間の電気代はどの程度安くなるのでしょうか?

2024年8~10月使用分の電気代が値引きされると聞きました。3ヶ月間の電気代はどの程度安くなるのでしょうか?
ロシアのウクライナ侵攻に伴い、燃料価格が高騰し、電気やガス料金などの光熱費の補助が2023年1月に始まりました。
 
燃料価格が落ち着いてきたことから2024年5月でいったん終了しましたが、「酷暑乗り切り緊急支援」として、2024年8~10月の使用分を対象に再開しました。本記事では、その内容について詳しく解説します。
堀江佳久

執筆者:堀江佳久(ほりえ よしひさ)

ファイナンシャル・プランナー

中小企業診断士
早稲田大学理工学部卒業。副業OKの会社に勤務する現役の理科系サラリーマン部長。趣味が貯金であり、株・FX・仮想通貨を運用し、毎年利益を上げている。サラリーマンの立場でお金に関することをアドバイスすることをライフワークにしている。

「酷暑乗り切り緊急支援」とは?

2024年6月の記者会見で、岸田総理(当時)は、「酷暑、暑い夏を乗り切るための緊急支援、『酷暑乗り切り緊急支援』として、8月・9月・10月分、3ヶ月について、電気・ガス料金補助を実施します」と発言しました。
 
この発言により、2024年5月に終了していた電気・ガス料金の補助が、期間限定ではありますが、再開することとなりました。そして、この発言を受けて、具体的な支援を与党と調整し、実行することとなりました。
 
なお、この緊急支援は物価水準が高止まりするなか、年金世代や中小企業に対して実施されるもので、二段構えの対応で第一段の対策の一つになります。
 
その他、第一段の対策の一つに、ガソリン補助の年内継続が挙げられます。また、第二段の対策として、年金(生活)世帯や低所得者世帯を対象に、追加の給付金で支援することや、地域の実情に応じたきめ細やかな物価高支援も実施することも、同記者会見で発言しております。
 

いくら電気代が安くなるのか

では、具体的にどの程度の補助が行われるか確認します。その内容を、図表1にまとめました。
 
なお、支援対象は電気・都市ガスを利用する(特別高圧を除く)すべての家庭および年間契約量1000万立方メートル未満の企業が対象となります。また、支援を受けるための申請などは不要です。
 


 
具体的な値引き額は、月々の使用量(電気の場合はキロワットアワー、都市ガスの場合は立方メートル)に図表1の単価を掛けて算出できます。次に、平均的な家庭(一戸建て住宅・集合住宅)におけるひと月分の消費電力と補助額(8月使用分)について図表2にまとめてみました。
 
なお、実際の値引き額については、ご契約のプランによって、値引き金額が異なる場合がありますので、詳細については、各社ホームページ等をご参照ください。
 

 

まとめ

2024年8~10月の3ヶ月間については、「酷暑乗り切り緊急支援」として、電気・ガス料金補助が行われています。補助額については、消費量に補助単価を掛けて算出できます。
 
なお、電気・ガス料金については、補助金に頼るのではなく、省エネにも取り組んで料金を下げるといった自己防衛をすることも必要でしょう。
 

出典

経済産業省 資源エネルギー庁 電気・ガス料金支援
首相官邸 岸田内閣総理大臣記者会見(令和6年6月21日)
東京都環境局 家庭におけるエネルギー使用状況
 
執筆者:堀江佳久
ファイナンシャル・プランナー

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