更新日: 2024.11.29 その他家計

節約のため、毎朝「20分」かけてお弁当を作っています。手間と費用を考えると、職場近くの「550円」の弁当のほうが良いのでしょうか?

節約のため、毎朝「20分」かけてお弁当を作っています。手間と費用を考えると、職場近くの「550円」の弁当のほうが良いのでしょうか?
節約を意識して毎朝お弁当を作っているけれど、職場近くのお店で売っている安価なお弁当を見て「手づくりの手間とコストを考えたら、買ったほうがいいのでは?」と迷ったことはありませんか?
 
そこで本記事では手作り弁当と弁当購入でどのくらいコストが変わるのか、最新のデータから検証します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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手作り弁当の平均コストは1食あたり222.3円

株式会社ニチレイフーズ「全国お弁当事情に関する調査2024」によると、「お弁当にかける経費」の全国平均は222.3円です。
 
このデータは都道府県別に取られており、最もコストが高いのは沖縄県で273.6円、最も安いのは群馬県で168.2円という結果だそうです。
 

20分かけて弁当を作った場合の手間コストは約388円

弁当を作る手間もコストとして計算してみましょう。2024年11月現在の最低賃金は、全国加重平均額で1055円となっています。そのため、20分かけて弁当を作る場合の手間コストは351.6円となります。


時給1055円÷60分=17.58円(1分あたり)
17.58円×20分=351.6円

ちなみに最低賃金が最も高いのは東京都で1163円、最も低いのは秋田県で951円です。
 

手間コストを含めると1食あたり約573円と市販弁当より高くなる

「お弁当にかける経費」と手間コストを合算すると、222.3円(お弁当にかける経費)+351.6円(手間コスト)=573.9円となります。本事例のお弁当屋さんの日替わり弁当550円よりも、手づくり弁当のほうが高いという結果になりました。
 

手間コストは冷凍食品の活用で減らせるかも

ただ、手間コストは冷凍食品を活用すれば減らせるかもしれません。最近は自然解凍できる冷凍食品の種類が増えています。これらを使えば、調理の手間を省き、短時間でお弁当を作れます。

【冷凍食品を使ったお弁当のコスト例】※商品価格は2024年11月18日時点

 
ケイエス 国産鶏 鶏つくね串照焼(6本入)203円(税込)
→1食2本使用:約67.6円
 
マルハニチロ 白身魚&タルタルソース(6個入)203円(税込)
→1食2個使用:約67.6円
 
セブンプレミアム 緑黄野菜の3種おかず(6個入)192円(税込)
→1食2個使用:64円
 
米 10キログラム 7449円(税込)
→1食70グラム(炊飯後150グラム程度)使用:約52.1円

1食あたりの食材コストは合計251.3円となります。自然解凍できる冷凍食品を使うと、お弁当作りはごはんを冷ましておかずを詰めるだけでよいため、作業時間は5分と仮定します。この場合、全国平均の最低賃金を基に計算すると、手間コストは約87.9円です。


時給1055円÷60分=約17.58円(1分あたり)
17.58円×5分=約87.9円(手間コスト)

この方法では食材コストは平均(222.3円)より高くなりますが、手間コストを大幅に削減できるため、1食あたりの合計コストは339.2円となりトータルでは効率的です。
 

自分に合った選択で、無理のない節約を

以上のことから、手づくり弁当が必ずしも節約につながるとは言い切れなさそうです。
 
もちろん節約を重視して、手間コストは考えずに手づくり弁当を続けるのも1つの方法です。材料費を工夫すれば、さらにコストを抑えられる可能性もあります。
 
ただ、忙しい朝に20分間の調理時間を確保するのは簡単ではありません。その場合は若干材料費が上がっても自然解凍OKの冷凍食品を活用したり、思い切って1食550円の日替わり弁当を買ったりしてもいいかもしれません。
 
ライフスタイルや日々の状況に合わせ、無理なくバランスを取りながら節約してみてくださいね。
 

出典

株式会社ニチレイフーズ 全国お弁当事情に関する調査 2024
厚生労働省 地域別最低賃金の全国一覧
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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