更新日: 2024.12.02 その他家計
「電気ヒーター」か「ガスヒーター」を購入したい! 光熱費はどれだけ違う? メリットもあわせて比較
本記事では、購入前に知っておきたい、電気ヒーターとガスヒーターのそれぞれの特徴と光熱費について解説します。光熱費を抑えつつ、快適に冬を過ごす参考にしてください。
執筆者:古澤綾(ふるさわ あや)
FP2級
電気ヒーターの特徴
電気ヒーターは、電気で熱を作り出して暖める暖房器具です。家電量販店で、セラミックヒーター、パネルヒーター、カーボンヒーターなどの名称で販売されています。設置に工事などが必要なく、電源プラグをコンセントに差すだけで手軽に使えます。
パネルヒーターやカーボンヒーターは、部屋全体を暖めるというよりは、足元などスポット的に暖める使い方がメインとなります。そのため、ここでは比較的広範囲を暖められる電気ファンヒーターの電気代を見ていきます。
電気ヒーターの光熱費を計算
Panasonicの加湿機能付きセラミックファンヒーター DS-FKX1206を例に、電気代を計算します。商品の仕様によると、温風の強さによりますが、1時間あたりの電気代は約20~38円(50ヘルツの場合)です。1日あたり6時間使用したとすると、1ヶ月(30日)の電気代は約3600~6840円となります。
通常の生活にかかる電気代に加えて、電気ヒーター1台あたり約3600~6840円がプラスされると考えると、電気代の負担は比較的大きいと言えるでしょう。しかし、電気ヒーターには次のようなメリットがあります。
●設置工事が不要
●換気の必要がない
●安全性が高い
●加湿機能を備えた機種もある
電源を入れてすぐに温風が出るため、即暖性が高く、万一地震などで転倒した場合は電源がオフになるため安全性も高いのが特徴です。ただし、この機種の暖房能力は、3畳から最大8畳の広さのため、一人暮らしの場合や、1室のみでの使用に向いています。
ガスヒーターの特徴
ガスヒーターは、ガスの燃焼で発生した熱をファンで送り出す暖房器具です。電源を入れると短時間で温風が出て、即暖性が高いのが特徴です。ガス管があれば簡単に設置できます。
ガスヒーターの光熱費を計算
リンナイのガスファンヒーター Standard RC-U5801PE-WHを例に、光熱費について見ていきましょう。なお、ガスファンヒーターには電気代とガス代の2つの料金がかかります。
まずは電気代から確認します。本機種の消費電力は18ワットのため、1日6時間使用した場合の電気代は約3.3円です。1ヶ月間の電気代は、約100円となります。
次にガス代について見てみましょう。本機種のガス消費量は5.81キロワットです。そのため、1日6時間使用した場合、1日あたりのガス料金は約407円となります。これより、1ヶ月のガス代は1万2210円と計算できます。
電気代と合わせると、1ヶ月にかかる光熱費は約1万2310円となります。電気ヒーターと比較して、かなり光熱費が高くつきますが、ガスヒーターには次のようなメリットがあります。
●即暖性が高い
●燃料補給の手間がいらない
●比較的広い面積の部屋に使える
●においがほとんどしない
ガスヒーターは、電気ヒーターに比べて暖房能力が強く、比較的広い面積の部屋を暖められます。
今回のシミュレーションで使用したリンナイのガスファンヒーター RC-U5801PE-WHは、木造で15畳、コンクリート造なら21畳まで暖められます。もし、同じ面積を電気ヒーターで暖めようと思うと、3~5台設置する必要があるため、広さの割には光熱費が安めであるといえるでしょう。
ただし、ガス管の設置が必要であったり、定期的なメンテナンスが必要だったりする点には注意が必要です。
まとめ
電気ヒーター、ガスヒーターのどちらも即暖性が高く、寒い冬には重宝します。電気ヒーターは、約3~8畳の比較的狭い部屋の暖房に適しています。電気のみを使用するため、手軽に設置でき、安全性も高いのが特徴です。電気代は使用時間や使用環境にもよりますが、1ヶ月あたり5000円前後です。
ガスヒーターは約15~21畳と、広い面積の部屋を素早く暖められます。燃料補給の手間なく、においも少ないため快適に使用できますが、ガス管を設置する必要があり、手間がかかります。
1台あたりの電気代とガス代を合わせた光熱費は約1万2310円と高額になりがちですが、リビングなどの広い面積を一気に暖められるのは大きなメリットです。使用環境に合わせて適切な暖房器具を選んで、快適に冬を過ごせるといいですね。
出典
Panasonic 加湿機能付きセラミックファンヒーター DS-FKX1206 仕様
リンナイ ガスファンヒーター Standard 仕様
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A
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執筆者:古澤綾
FP2級