エアコンの風向は「下方向」よりも「水平」の方が、「消費電力量」が3割も少ない? 誤解の多い節電術を紹介

配信日: 2024.12.03

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エアコンの風向は「下方向」よりも「水平」の方が、「消費電力量」が3割も少ない? 誤解の多い節電術を紹介
家庭で使用される家電機器の中でも多くの電力を消費する傾向があるエアコンは、電気代が高騰する昨今、特に節電したいアイテムです。とはいえ、暑さや寒さを我慢すると健康にも影響を及ぼすおそれがあります。そのため、我慢して使わないといった節約方法は避けたいものです。
 
そこで本記事では、エアコンの消費電力をおさえる節電術をご紹介します。エアコンは、使い方によっては、消費電力が増えてしまうおそれがあります。電力消費量に関して誤解されることが多いエアコンを、お得に使う方法をご紹介しますので、参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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設定だけで違う! エアコンの効果的な節電術

ダイキン工業株式会社が行った検証結果を基に、節電術をご紹介します。
 

風向はななめ下より水平がお得

冷房運転の風向設定を「ななめ下」と「水平」に設定し、8時から19時までの11時間における消費電力量を計測した結果、風向がななめ下の場合は3.76キロワットアワーで約117円、水平の場合は2.77キロワットアワーで約86円でした。
 
1ヶ月分の電気代に換算すると、風向がななめ下の場合は3510円、水平の場合は2580円となります。1ヶ月換算では、水平で運転した方が930円安くなる計算です。
 
これは、冷たい空気は重く、床付近にたまる性質があるため、このような違いが発生するためだといわれています。ななめ下に風向を設定すると、エアコンを設置している付近の室温が下がらず、センサーはもっと冷やそうと必要以上に運転します。
 
そのため、風向を水平にして、エアコンが設置されている高さから部屋全体を冷やす方が、約3割もの節電につながるようです。
 
ただし、暖房を使用する場合はこの限りではないようです。暖房使用時に風向きを水平にしてしまうと、暖かい空気が高いところにたまりやすい性質があることから、部屋がなかなか暖まらない傾向があるようです。そのため、暖房を使用する場合は、風向きを下に向けた方が、電力効率がよくなる可能性があります。
 

ちょっとした気遣いで効果を感じられる節電術

エアコンは、ちょっとした工夫で消費電力をおさえられる可能性があります。
 
例えば、エアコンフィルターの小まめな掃除も、その1つです。部屋の中の空気を吸い込んで稼働するエアコンは、空気中に漂うゴミやほこりも吸い込みます。フィルターは、そのほこりが内部に入るのを防ぐ役割があるとされています。
 
経済産業省資源エネルギー庁によると、2週間に1度フィルター清掃をしているエアコンと、ほこりで目詰まりしているエアコンを比較すると、年間31.95キロワットアワーの省エネ、約990円の節約につながる可能性があるようです。
 

省エネタイプのエアコンに買い替える

省エネ性能に優れたエアコンへの買い替えも、節電につながる可能性があります。消費電力量は、エアコンによって違いがあります。同じメーカーの商品でも、新しいエアコンほど省エネ性能が優れている傾向があるようです。
 
一般財団法人家電製品協会によると、2013年の平均的なエアコンの年間消費電力量は903キロワットアワーでしたが、2023年の最新型省エネタイプでは76キロワットアワーになっているそうです。約15%の省エネが実現され、金額にして4154円相当の節電効果が得られる可能性があります。
 
現在使っているエアコンが省エネタイプのものでなければ、買い替えを検討するのもよいでしょう。
 

まとめ

冷たい空気は重く、床付近にたまる性質があるため、風向を水平にして、エアコンが設置されている高さから部屋全体を冷やす方ことで、約3割もの節電につながるようです。
 
ただし、暖房を使用する場合はこの限りではないようです。暖房使用時に風向きを水平にしてしまうと、暖かい空気が高いところにたまりやすい性質があることから、部屋がなかなか暖まらない傾向があるようです。そのため、暖房を使用する場合は、風向きを下に向けた方が、電力効率がよくなる可能性があります。
 
また風向き以外にも、フィルターをこまめに掃除したり、省エネタイプのエアコンに買い替えたりすることで、節電につながる可能性があります。
 
今回ご紹介した節電術はほんの一例ですが、使い方1つで電気代がおさえられる可能性があるため、工夫してお得にエアコンを活用しましょう。
 

出典

ダイキン工業株式会社 エアコンの効果的な節電術で削減できる電気代を4つのケースで調査
経済産業省 資源エネルギー庁  機器の買換で省エネ節約
一般財団法人家電製品協会 スマートライフおすすめBOOK
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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