わが家は電気ケトルを使っているのですが、これから寒くなるのでお湯を溜めておける電気ポットもいいなと思っています。「ケトル」と「ポット」ではどちらのほうが電気代を安く使えるのでしょうか?
配信日: 2024.12.09
本記事では、電気ケトルと電気ポットの電気代の目安や、長持ちさせるコツをはじめ、お湯を沸かす別の方法についても紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
電気ケトルの電気料金目安
ここでは、電気ケトルを使用する際の電気料金を、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が示している目安単価「31円/kWh(税込み)」をもとに計算していきます。また、その他の条件は、以下の通り設定します。
●消費電力:約1300W
●沸騰までの時間:約1分(約140mLの水)
具体的には、次のように計算できます。
1.3kW×(1/60分)×31円/kWh=0.67円
1杯のお湯を沸かす際の電気代は、約0.7円になることが分かりました。
電気ポットの電気料金目安
計算の条件は、以下の通り設定します。
●消費電力:約700W(お湯を沸かす際)、約35W(保温時)
●沸騰までの時間:約10分(約1.0Lの水)
計算方法は以下の通りです。
0.7kW×(10/60分)×31円/kWh=約3.6円
電気代は、約3.6円になることが分かりました。
なお、お湯を24時間保温する場合の電気代は、以下の計算から約25.2円です。
0.035kW×24時間×31円/kWh=約25.2円
電気ケトルと電気ポットは目的によって使い分けると節約につながる
上記の計算から、お湯を沸かすのに必要な電気代だけをみると電気ケトルのほうがお得なことが分かりました。しかし、用途に応じて電気ケトルと電気ポットを使い分ければ電気代をより節約できます。
電気ケトルはすぐに少量のお湯を必要とするシーンに適しており、例えば朝の忙しい時間などのシーンで活躍します。一方、電気ポットは保温性に優れており、大人数でお湯を使用する場合や頻繁にお湯を使う家庭に向いています。それぞれの特性を理解して使い分けることで、より効率的に電気代を抑えられるでしょう。
購入費用を抑えるために長持ちさせるコツ
家電製品にかかる費用を節約するためには、故障させず長く使い続けることが大切です。製品を使った後はしっかりとお手入れをしましょう。中に残った水はそのままにせず、捨てます。水を入れたまま放置すると内側に汚れや傷みが生じやすくなります。また、使い終わったら中を水ですすぎ、乾いた布でよく拭き取るとよいでしょう。
外側の汚れやホコリも故障の原因となるため、乾いた布で定期的に拭くようにしてください。汚れがひどい場合には、台所用の中性洗剤で軽く拭き取るのがおすすめです。
内側に白いカルキ汚れが目立ってきたら、クエン酸を使った掃除を取り入れましょう。クエン酸約15gをお湯に溶かし、製品内に入れて沸騰させた後、1時間ほど放置してからしっかりとすすぐと、カルキが除去されやすくなります。
掃除の頻度は普段の使用量に応じて調整しますが、目安としては1ヶ月に1回程度と考えておきましょう。水アカが気になる場合や、お湯の味に変化を感じた場合には、そのタイミングでお手入れを行うとより効果的です。
お湯を沸かすその他の方法
お湯を沸かす方法として、「やかん」や「電子レンジ」を使用する選択肢もあります。やかんを使用すれば、多くのお湯を一度に沸かせます。ただし、水を沸騰させるまでにかかる時間は長く、手間がかかる点はデメリットといえるでしょう。
一方で、電子レンジは少量のお湯を温めるのに便利です。カップ1杯分だけ必要な際には、カップに水を注いでそのまま加熱することが可能です。
ただし、電子レンジは水を100度以上に加熱しても沸騰が始まらない「過加熱」状態を引き起こす可能性があります。一見穏やかな水面でも、ほんの少しの振動やスプーンを入れるなどの刺激を加えると、一気に水が噴き上がる「突沸」という現象が起こるおそれがあります。
突沸が発生すると熱湯が飛び散りやけどの原因になるため、電子レンジでの加熱時間には注意を払い、過度な加熱は避けるようにしましょう。
目的によって使い分けたほうが節約になる
お湯を沸かす際には、電化製品を用途や使用スタイルによって選ぶことで電気代の節約につながります。少人数での使用や必要な分だけを沸かせる電気ケトルを使用すれば、手軽に温かい飲み物を楽しめるでしょう。
一方で、家族が多い家庭や、一日に何度もお湯を必要とする場合には、電気ポットが便利です。用途やライフスタイルに合った方法で、お湯を沸かす際の電気代を抑えましょう。
出典
公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会 よくある質問 Q&A
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー