冬を快適に過ごしたいけど節約もしたい…「エアコン」「電気ストーブ」「石油ストーブ」の中で、一番コスパのよい暖房器具とは?
配信日: 2024.12.22
そこで本記事では、「エアコン」「電気ストーブ」「石油ストーブ」の3つを比較し、どの暖房器具がコスパがよいのか解説します。節約しながら冬を快適に過ごしたい方は、ぜひ参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
目次
エアコン・電気ストーブ・石油ストーブのコストは?
まずは、エアコン・電気ストーブ・石油ストーブのコストを計算します。
エアコン
今回はA社のエアコンを、1日8時間使用した場合にかかる電気代を計算します。
A社のエアコンの概要は、以下の通りです。
・畳数の目安:10畳程度
・暖房時の消費電力:680ワット
なお、電力料金の目安単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している「31円/キロワットアワー(税込み)」を用います。
1日8時間稼働した場合、1日当たりの電気代は0.68キロワット×8時間×31円=約169円です。1ヶ月(30日)で計算すると、約169円×30日=約5070円となります。
電気ストーブ
電気ストーブはB社の製品を、1日8時間使用した場合の電気代を計算します。
B社の電気ストーブの概要は以下の通りです。
・暖房の適用床面積:約4.5~8畳(コンクリート住宅)、約3~6畳(木造住宅)
・消費電力:0.25~1.25キロワット
なお、電力料金の目安単価は同様に、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している「31円/キロワットアワー(税込み)」を用います。
1日8時間稼働した場合、0.25キロワット×8時間×31円=62円、また1.25キロワット×8時間×31円=310円となります。1日当たり62円~310円、1ヶ月(30日)の使用で、1860円~9300円の電気代です。
石油ストーブ
石油ストーブは電源を使わないため電気代はかかりませんが、灯油を購入する必要があります。ここではC社の石油ストーブを、1日8時間使用した場合の灯油代を計算します。
C社の石油ストーブの概要は以下の通りです。
・暖房の目安:10~13畳
・タンク容量:4リットル
・燃焼継続時間:約11時間
「燃焼継続時間」とは、タンクに満量の灯油を入れた場合に燃焼が継続できる時間をいいます。つまり4リットルで約11時間継続して燃焼でき、1時間の燃焼で使う灯油は約0.36リットルになります。
経済産業省資源エネルギー庁が公表する、「石油製品価格調査」の調査結果によると、2024年12月2日時点の灯油価格の全国平均は18リットル2117円であり、1リットル当たり約117.6円です。
1日8時間、石油ストーブを使用した場合では、0.36リットル×約117.6円×8時間=約339円、1ヶ月(30日)使用すると、約339円×30日=約1万170円です。
エアコン・電気ストーブ・石油ストーブの1ヶ月のコストは?
算出したそれぞれの電気代、灯油代を表1にまとめました。
表1
暖房器具 | 1日8時間使用した場合の1ヶ月のコスト |
---|---|
エアコン | 約5070円(電気代) |
電気ストーブ | 約1860円~9300円(電気代) |
石油ストーブ | 約1万170円(灯油代) |
※筆者作成
3つの暖房器具のコストを比較した結果、一番コストが低いのは最小消費電力時の電気ストーブでした。ただし電気ストーブは消費電力に幅があるため、最大消費電力で稼働した場合は、エアコンを上回る可能性があります。そのため、比較的安定したコストなのは、エアコンであるといえるでしょう。
また、上記の比較はあくまでも目安です。使用する暖房器具のメーカーや部屋の広さ、契約している電気会社のプランや地区ごとの灯油代など、さまざまな要因で変化します。
実際に使用する暖房器具や、近くのガソリンスタンドの灯油の価格など、確認してみるのもよいでしょう。
コスパのよい暖房器具はエアコンであると考えられる。石油ストーブは電気代がかからないが、灯油代でコストがかかる
エアコン・電気ストーブ・石油ストーブを比べた結果、今回の試算では、最も低いコストは最小消費電力時の電気ストーブでした。ただし、最大消費電力になるとエアコンの電気代を越してしまうかもしれません。
よって、安定したコストで使用できるのはエアコンであるといえるでしょう。また、石油ストーブは電気代はかからないものの、灯油を利用するため定期的に購入する必要があります。
なお、暖房器具のコストは、メーカーや契約している電気料金プランなど、さまざまな要因で変動するため、ぜひ目安として参考にしてください。
出典
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A Qカタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
経済産業省資源エネルギー庁 石油製品価格調査 1.給油所小売価格調査(ガソリン、軽油、灯油)12月18日(水)結果詳細版
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー