45歳で貯蓄はほぼなし。年末ジャンボで「1億5000万円」当たっていたら、もう働かなくて大丈夫? 必要な生活費とあわせて試算
配信日: 2025.01.08 更新日: 2025.01.09
「1等の7億円もあれば一生働かなくても良いだろうけど、前後賞くらいだとどうなの?」と疑問に思う人もいるかもしれません。
本記事では、45歳独身の生活費、年金の見通しから、前後賞の1億5000万円に当選した場合、一生働かずに暮らせるのかを解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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45歳からの生活費はどれくらい必要?
総務省の家計調査によると、単身世帯の消費支出の平均は月額で16万7620円です。ただし、この平均支出に含まれる「住居費」は約2万4000円であることから、賃貸に住んでいるケースでは平均は大きく超えてしまうと考えられます。
そのため今回の住居費は平均にプラス4万円した6万4000円と仮定し、この金額に国民年金保険料の月額1万6980円(令和6年度)と多少の余裕を加え、45歳から生涯、毎月24万円の生活費がかかることとします。
また、令和5年簡易生命表によると、男性の平均余命は81.09年、女性は87.14年。今回は45歳から90歳までの45年間、無収入でも暮らせるかを試算してみましょう。
これらの前提において、45歳からの生涯の生活費は次のとおりです。
・24万円×12ヶ月×45年=1億2960万円
1億5000万円あれば、毎月24万円の支出があっても2000万円程度の余裕が生まれそうです。
65歳からの年金はどれくらいもらえる?
45歳から65歳までは無収入だとしても、65歳以降は年金が受け取れます。日本の年金制度は2階建てで、会社員であれば老齢基礎年金と老齢厚生年金が受給できます。
まず、老齢基礎年金ですが、国民年金保険料を全ての期間で不足なく払っているとすると、毎月6万8000円が受給可能です。
老齢厚生年金については、加入期間と収入によって受け取れる金額が異なります。20歳から45歳までの25年間、給与所得者の平均年収の460万円を稼いでいた場合に受け取れる厚生年金の金額は月額で約5万2000円です。
そのため、老後に受け取れる老齢基礎年金と老齢厚生年金の合計は約12万円です。この金額を65歳から90歳までの25年間受け取るとすると、総額では約3600万円です。
先ほどの45歳からの生涯の生活費である1億2960万円についても、年金で3600万円分はまかなえますので、その分生活に余裕ができます。
今回の前提では、1億5000万円の資産に老後の年金があれば、一生働かなくても十分生活が可能と言えるでしょう。
一生働かない注意点
計算上は一生働かなくても良さそうですが、注意点もあります。
まずは、物価の変動です。インフレが進み物の価値が上がると、実質的にお金の価値が下がり、毎月24万円の生活費では足りなくなるかもしれません。
また、一括で大金を手にすると、気が大きくなり浪費してしまう可能性もあります。これまで毎日働いていた時間が自由時間になりますので、その時間にお金を使い、支出が増えることも考えられます。
医療費や介護費についても、場合によっては多額の負担が発生することもあるでしょう。
まとめ
45歳独身で年末ジャンボ1億5000万円に当選した場合、一生働かなくても大丈夫な可能性は高そうです。ただし、物価変動などの要因により、お金が足りなくなるリスクは常にあります。
ライフプランをしっかり立て、支出を管理する習慣が必要だと言えるでしょう。
出典
宝くじ公式サイト
総務省統計局 家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要
日本年金機構 国民年金保険料
国税庁 令和5年分民間給与実態統計調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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