「ジェネリック医薬品」はなぜ安い？ 「品質」や「安全性」に問題はないの？

ジェネリック医薬品は価格が安いため、医療費を抑えたい方には非常に魅力的な選択肢となりますが、品質や安全性について不安に感じている方も多いかもしれません。
 
本記事では、ジェネリック医薬品が新薬と同じ効果を持つ理由や、低価格の理由を含め、安心して使用できるかどうかについて詳しく紹介します。

ジェネリック医薬品の「品質」や「安全性」に問題はない

ジェネリック医薬品は、先発薬と同じ有効成分を使用して製造されるため、基本的には有効性や安全性に大きな違いはないといわれています。ジェネリック医薬品と新薬の主な違いは製造に使用される添加剤ですが、安全性や有効性に影響を与えることはないとされているようです。
 
厚生労働省はジェネリック薬が先発薬と同等の効果を持つことを確認するため、治験データを基に評価を行っています。
 
厳格な認証制度により、ジェネリック医薬品は安全に使用できることが保証されているのです。ジェネリック医薬品は、価格が安いというメリットだけでなく、品質や安全性が確保された医薬品であることを理解しておくことが大切です。
 

ジェネリック医薬品が安い理由

ジェネリック医薬品が安価で提供される主な理由は、製造過程におけるコスト削減にあります。先発医薬品と比べて、開発にかかる費用が大幅に少なく済むため、薬価を抑えられるのです。新薬開発には多くの研究や臨床試験が必要であり、開発から販売までにかかる費用は、1品目あたり数百億円にもおよぶこともあります。
 
一方、ジェネリック医薬品は先発医薬品の特許期間が終了した後に製造されるため、その薬の有効性や安全性に関するデータはすでに十分に確立されています。新薬のように最初からすべての試験を行う必要がなく、開発費を大幅に削減できるとされているのです。
 

医薬品にかける費用を節約する方法

医療費は日々の生活の中で避けて通れない出費の一つです。しかし、安い薬を購入するだけでなく、税制を活用して医療費全体を節約する方法もあります。ここでは、医療費控除やセルフメディケーション税制を利用して賢く費用を節約する方法を紹介します。
 

医療費控除を利用する

医療費控除は、年間で支払った医療費が一定額を超えた場合に、税務署に確定申告をすることで、超過分の医療費を課税所得から控除できる制度です。支払った医療費の一部が還付され、実質的な負担軽減につながる可能性があります。
 
医療費控除の対象となるのは、治療を目的とした医療行為にかかった費用であり、病気の予防や美容目的の治療は対象外です。国税庁によると、最高200万円まで控除できるため、家族全員の医療費を合算して申告することも可能なようです。
 

セルフメディケーション税制を利用する

セルフメディケーション税制は、市販薬（OTC医薬品）を購入した際に、一定額を所得控除として申請できる制度です。軽い症状に対して市販薬を使うことで、医療費を抑えられる可能性があります。
 
年間で購入したOTC医薬品の合計額が1万2000円を超えると、その超過分（最大8万8000円まで）を所得から差し引きでき、税金の負担を軽減できるとされています。
 
控除は1月から12月までの1年間に購入した分に適用され、翌年の確定申告で申請が可能です。医療費を抑えるために市販薬をうまく活用すれば、家計の負担を大きく減らせる可能性があります。
 

ジェネリック医薬品の「品質」や「安全性」に問題はない

ジェネリック医薬品は、先発医薬品と同等の有効成分を使用しており、品質や安全性において大きな違いはないとされています。価格が安く設定されている理由は、研究開発費の削減などによるものであり、医療費を軽減できる可能性がある点が大きなメリットとなります。
 
なお、医療費を節約したい場合は、医療費控除やセルフメディケーション税制を利用するのも一つの手段です。自分のライフスタイルに合った方法で薬にかかる費用を抑え、健康を守りましょう。
 

出典

国税庁　No.1120 医療費を支払ったとき（医療費控除）
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー