専業主婦世帯と共働き世帯数の推移はどうなっている? 女性のワークライフバランスについて考える
配信日: 2025.01.22
本記事では、専業主婦世帯と共働き世帯の数の推移を紹介し、現代の女性が結婚後も働き続けたいと考える理由について、調査結果を交えて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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専業主婦世帯と共働き世帯数の推移
独立行政法人労働政策研究・研修機構によると、2023年の時点で517万世帯の専業主婦世帯と、1278万世帯の共働き世帯が存在しています。データから、共働き世帯の数が圧倒的に多いことが分かります。東京などの大都市圏では、物価や住居費が高く、専業主婦として家庭を支えるのは経済的に困難になる場合も少なくありません。
このような背景から、現代では共働き世帯が主流だと考えられます。そのため、働き続けたいという気持ちは、多くの女性が共感できる可能性があるといえるでしょう。
女性に聞いた結婚後の仕事と生活について
株式会社ライボが行った「2022年 女性のワークライフ実態調査」によると、女性が考える結婚後の理想の将来像は表1の通りです。
表1
共働き | 71.5% |
専業主婦 | 15.8% |
生涯独身 | 8.2% |
その他 | 4.5% |
※株式会社ライボ「2022年 女性のワークライフ実態調査」より筆者作成
最も多かったのは「共働き」で、71.5%の女性がこの選択肢を挙げています。次いで「専業主婦」が15.8%、「生涯独身」が8.2%という結果でした。このデータから、結婚後も仕事を続けたいと考える女性が圧倒的に多い傾向にあることが分かります。
また、結婚・出産後のキャリアに対する回答は表2の通りです。
表2
結婚後 | 出産後 | |
---|---|---|
働きたい | 74.1% | 76.6% |
辞めたい | 4.4% | 23.4% |
どちらでもない | 21.5% | ー |
※株式会社ライボ「2022年 女性のワークライフ実態調査」より筆者作成
結婚後や出産後のキャリアについて尋ねた結果、74.1%の女性が「結婚後も働きたい」と回答し、出産後も働き続けたいという意向が76.6%に達しました。
一方、辞めたいと考える女性は結婚後4.4%、出産後は23.4%という結果でした。働き続けたい理由として、経済的な安定や将来の金銭的な不安を避けることや、子どもや家族のために十分な資金を確保することが多く挙げられています。
夫に年収1000万円という比較的安定した収入がある場合、専業主婦になる選択肢を考える女性もいるかもしれませんが、経済的な自由度や将来の蓄えを重要視する女性には働き続けたいという意思が根強く残ることが推測されます。
経済面以外での共働きのメリット
共働きは単に経済的な利益を得る手段としてだけでなく、自己成長や生きがいにもつながる可能性があります。仕事を通じて社会とつながり、人々の役に立つことで、単調な日々から抜け出し、充実感を味わえる場合もあるでしょう。
また、結婚前にキャリアを積んでいた女性が、得た知識や経験を無駄にしたくないと考えるのは自然なことだと考えられます。共働きは経済面だけでなく、精神的な充実や自己実現にも大きなメリットをもたらす可能性があるといえるでしょう。
共働きを選ぶ世帯は多いが経済的な理由が多い傾向
共働き世帯が増えている理由として、経済的な安定の確保が挙げられます。多くの女性には結婚後も働き続ける意思があり、金銭的な安定や自己実現を求めているようです。
夫に年収1000万円の安定した収入がある場合でも、働き続けることにメリットを感じる女性は少なくありません。共働きは、経済面のみにとどまらず、社会とのつながりや自己成長を促進するための重要な役割を果たしているといえるでしょう。
出典
独立行政法人労働政策研究・研修機構 早わかり グラフでみる長期労働統計 Ⅱ 労働力、就業、雇用 図12 専業主婦世帯と共働き世帯
株式会社ライボ 2022年 女性のワークライフ実態調査(PR TIMES)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー