「浴室乾燥機」は電気代が高いと聞き、「ドラム式洗濯機」を買おうか迷います…。トータルコストでいうと安く済むのはどちらですか?
配信日: 2025.01.23
本記事では、それぞれの設置費用や電気代について詳しく比較し、どちらがよりコストパフォーマンスに優れているかを検討していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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浴室乾燥機の設置費用と電気代
浴室乾燥機の設置にかかる費用は、本体代と工事費を合わせて約5万~28万円と価格帯が幅広くなっています。
これは、設置する浴室乾燥機のグレードやタイプによって必要な工事の内容が異なり、費用に大きな差が生じるためです。古い住宅では既存の換気扇がなく、換気のために新たに穴を開けたり配線工事を行ったりする必要があり、追加の費用が発生する可能性があるようです。
次に、利用時の電気代を見ていきましょう。浴室乾燥機の消費電力は、標準的な機能の場合で1200〜2000W程度です。また、電力料金は「公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会」が掲載している31円/kWhを採用します。
1.2~2.0kWh×31円/kWh=約37~62円
実際には、使用する乾燥機の機能や浴室の大きさによっても差はありますが、1時間あたりの電気代は、約37〜62円の範囲を目安にするといいでしょう。
夏場では、3時間ほどで乾燥が完了するため、電気代は1回あたり約111~186円です。一方、冬場では室内の温度が低くなるため、乾燥にかかる時間が長く、5時間くらいかかるのが一般的です。この場合、電気代は1回あたり185~310円程度となり、夏場に比べてコストが増加します。
ドラム式洗濯機の購入費用と電気代
乾燥機能付きのドラム式洗濯機の購入費用は、約10万~37万円が相場となります。メーカーの知名度や洗濯機の容量、機能の程度などにより、かなりの価格差が生まれることを理解しておきましょう。
次に、ドラム式洗濯機による乾燥にかかる電気代を計算していきます。ドラム式洗濯機では衣類の量や脱水の状態などによって幅はありますが、3kgで2時間半程度、5kgで3時間半程度3の乾燥時間がかかります。
乾燥機能の消費電力は、1回あたり1000~1100W程度です。これらを踏まえて乾燥機能を仮に3時間使用した場合の計算式は以下の通りです。
1.0~1.1kWh×31円/kWh=約31~34円
3時間×約31~34円=約93~102円
1回の使用で約93~102円かかると分かりました。浴室乾燥機を同じ時間使用した場合と比べると、18~84円ほど電気代を節約できます。
洗濯物の乾燥にかかる電気代を節約する方法
洗濯物を乾かす際の電気代を節約するためには、日常的にちょっとした工夫を取り入れることが大切です。
例えば、晴れの日にはなるべく洗濯物を外に干すようにしましょう。自然乾燥を利用すれば、乾燥機を使用せずに済むため、電気代の節約につながります。完全に乾かなくとも、ある程度乾いた状態で乾燥機を利用すれば電力消費を抑えられます。
また、洗濯物同士が密着しないように間隔を空けて干すことも大切です。洗濯物同士が触れ合っていると、乾きにくくなるだけでなく、色移りやシワができやすくなるため注意しましょう。
また、夜間に電気代が安くなるプランを契約している場合、乾燥機を夜間に使用することで電気代の節約が可能です。
ただし、乾燥時間は室温や季節によって異なるため、乾燥機を使用する際には気温にも注意を払いましょう。例えば、寒い時期は乾燥時間が長くなり、その分消費電力も増加します。冬場など気温が低い時期には、温かい日中に稼働させる方が効率的です。
設置・購入費用が同じならドラム式洗濯機のほうがトータルコストは安く済む
トータルコストを見た場合、浴室乾燥機とドラム式洗濯機のどちらが経済的に優れているかは、設置・購入費用や使用状況によって異なります。総合的に見ると、設置費用と購入価格が同じであればドラム式洗濯機の方がトータルコストを低く抑えられる可能性が高いといえるでしょう。
まずは気になっている商品の価格を比較して、大きな差があれば安い方を選ぶとコストを削減できます。外干しや電気代の安くなる夜間の利用などを取り入れながら、電気代を節約できるようにしましょう。
出典
公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会 よくある質問 Q&A
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー