エアコンは乾燥するため「オイルヒーター」をつけて寝ています。電気代が気になるので、寝ている間は消した方がよいでしょうか?
配信日: 2025.01.28
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この記事では、オイルヒーターの特性と、就寝時に使用する場合のメリットおよびデメリット、電気代をおさえる方法、そしてエアコンとの比較についてまとめました。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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オイルヒーターの仕組みと特徴
オイルヒーターは、本体内部に密閉されたオイルを電気で温め、その熱を本体の表面から放出することで部屋全体を暖める暖房器具です。
オイルヒーターは燃焼をともなわないため空気を汚さず、また温風を直接出すわけではないため、エアコンよりも空気が乾燥しにくい点が特徴です。作動音が静かで睡眠を妨げにくく、本体表面が高温になりにくいことから、やけどのリスクが低いというメリットもあります。
一方、本体が大きめで重いことが多く、設置場所の確保や移動が大変な場合があります。加えて部屋全体が暖まるまでに時間がかかり、電気代が高くなる傾向があるでしょう。
オイルヒーターとエアコンの電気代を比較
オイルヒーターの電気代は、機種や設定温度、使用時間などによって異なります。今回は、強で1200ワット、中で700ワット、弱で500ワットの電力を消費する機種(8~10畳が目安)を例に計算しました。
電気代は「消費電力(ワット)÷1000×使用時間(時間)×電気料金単価(円/キロワットアワー)」で求めます(電気料金単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会の「電力料金目安単価」31円/キロワットアワーを使用)。
1時間当たりの電気代は強で約37円、中で約22円、弱で約16円となり、それぞれ8時間使用すると約298円、約174円、124円です。1ヶ月(30日)では約8930円、約5210円、3720円となります。
次に、エアコンの消費電力を計算してみましょう。今回は、暖房時の目安が8~10畳用のエアコンで、消費電力690ワットで計算します。
この場合、電気代は1時間当たり約21円、8時間で約171円となり、1ヶ月では約5130円です。比較すると、オイルヒーターを中で8時間使用する場合の電気代と同じくらいになることが分かりました。
エアコンは細かい温度設定が可能で、比較的すぐに部屋が暖まりますが、喉や肌が乾燥する可能性があります。また、機種によっては作動音が気になるかもしれません。
オイルヒーターとエアコンのどちらが就寝時に適しているかは、個人の好みや状況によります。それぞれのメリットおよびデメリットを比較し、自分に合った暖房器具を選びましょう。
オイルヒーターの電気代をおさえる方法
オイルヒーターは、使い方次第では電気代をおさえることも可能です。設定温度を必要以上に高くせず、適切な温度に保つようにしましょう。寝室の場合、室温の目安は16度前後です。
また、就寝前にタイマーをセットし、寝ている間に自動で電源が切れるように設定すれば、無駄な電力消費をおさえられるでしょう。
部屋の断熱性が低いと、オイルヒーターで暖めた空気が逃げやすく、効率が悪くなります。窓やドアの隙間をふさいだり、断熱カーテンを使用したりするなど、部屋の断熱性を高めることも電気代の節約につながるでしょう。
オイルヒーターの電気代をおさえるためには、使い方に工夫が必要
オイルヒーターは部屋全体をじんわりと暖めるため体感温度が優しく、エアコンに比べ乾燥しにくいというメリットがあり、就寝時の使用にも適しているといえます。しかし、設定温度などによっては電気代が高くなる可能性が高いことから、使い方には工夫が必要となるでしょう。
無駄な電力を消費しないために、就寝前にタイマーを設定して適切な設定温度を守り、部屋の断熱性を高めて、暖かい空気が逃げないようにすることが大切です。
出典
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 ・よくある質問Q&A Qカタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー